この記事では、妊娠中のさばの摂取について、栄養価や安全な食べ方、さらにはおいしくて簡単なレシピまでご紹介します。
妊娠中でも安心しておいしく楽しめる、さばの魅力を一緒に見ていきましょう。
【妊婦さんも摂りたい】さばに含まれる栄養素
妊娠中の栄養摂取は、お母さんと赤ちゃんの健康に直結する大切な要素です。
そんな中で、さばは妊婦さんにとって特に注目すべき食材の一つ。
豊富な栄養素を含むさばの魅力を、これから詳しくご紹介していきましょう。
DHA・EPA
特にDHAは、胎児の脳や網膜の発達に欠かせない栄養素として知られています。
妊娠中にDHAを十分に摂取することで、生まれてくる赤ちゃんの視力や認知機能の発達に良い影響を与える可能性があるのです。
例えば、DHAを積極的に摂取した妊婦さんから生まれた赤ちゃんは、そうでない赤ちゃんに比べて視力の発達が早いという研究結果もあります。
また、幼児期の言語能力や問題解決能力にも好影響を与えるという報告もあるんですよ。
EPAは、DHAと同様に重要な栄養素です。
炎症を抑える働きがあり、妊娠中のむくみや関節痛の軽減に役立つ可能性があります。
さらに、EPAには血液をサラサラにする効果もあるので、妊娠中に起こりやすい血栓症のリスクを低減する可能性も。
積極的に取り入れたい栄養素ですね。
ビタミンD
このビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、ママと赤ちゃんの骨の健康に大きく寄与する栄養素なんです。
実は、妊婦さんのビタミンD推奨量は1日あたり8.5μgとされています。
特に、日光を浴びる機会が少ない妊婦さんは要注意。
さばを定期的に食べることで、ビタミンD不足を予防になります。
また、最近の研究では、妊娠中のビタミンD摂取が、生まれてくる赤ちゃんのアレルギー発症リスクを低減する可能性があることも分かってきました。
将来の健康にも影響を与える可能性のある、大切な栄養素なのです。
鉄分
妊娠中は貧血になりやすいため、鉄分の摂取がとても重要なんです。
実は、妊娠中は血液量が増加するため、鉄分の需要が通常の1.5倍以上に跳ね上がります。
さらに、重度の貧血は早産や低体重児出産のリスクを高める可能性もあるんです。
さばを食べることで、こうしたリスクを軽減できるかもしれません。
ただし、さばに含まれる鉄分は「非ヘム鉄」という種類で、吸収率が低いのが難点。
さばにレモンを絞ったり、野菜と一緒に食べたりするのがおすすめですよ。
妊娠中のさば摂取で注意すること
さばは栄養価が高く、妊婦さんにとって素晴らしい食材ですが、摂取の際にはいくつか注意点があります。
安全においしくさばを楽しむために、気をつけるべきポイントをご紹介します。
正しい知識を持って、賢く食べましょう。
生のさばを避ける
生魚には寄生虫やリステリア菌などの有害な微生物が存在する可能性があり、これらは胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に注意が必要なのは、アニサキスという寄生虫です。
アニサキス症にかかると、激しい腹痛や吐き気、嘔吐などの症状が現れます。
妊娠中にこのような症状に見舞われると、母体にも胎児にも大きな負担がかかってしまいます。
さばの内部温度が63℃以上になるまで加熱すれば、有害な微生物のほとんどは死滅します。
焼き魚や煮魚など、十分に加熱調理されたさばを選びましょう。
しめ鯖を避ける
しめ鯖は酢で締めているものの、アニサキスは酢では死滅しないのです。
酢には確かに殺菌効果がありますが、それはあくまで表面的なもの。
魚の内部に潜んでいるアニサキスまでは殺すことができません。
また、しめ鯖の製造過程で十分な加熱処理が行われていない場合もあります。
どうしても食べたい場合は、十分に加熱処理されたものを選ぶか、妊娠中は我慢して出産後の楽しみにするのも良いでしょう。
水銀含有量に注意する
さばは比較的水銀含有量が低い魚ですが、それでも過剰摂取には注意が必要です。
水銀は胎児の神経系発達に悪影響を及ぼす可能性があるため、妊婦さんは特に気をつける必要があります。
この量であれば、水銀の心配をせずにさばの栄養を十分に摂取できます。
ただし、個人差もあるので、心配な場合は主治医や栄養士に相談するのが賢明です。
また、さば以外の魚も含めた総合的な魚介類の摂取量にも注意を払いましょう。
バランスの取れた食事を心がけることで、安全かつ効果的に栄養を摂取できます。
妊婦さんにおすすめのさばレシピ
妊娠中は栄養バランスの取れた食事が大切です。
さばは栄養価が高く、妊婦さんにとって理想的な食材の一つ。
簡単に作れて美味しいメニューばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
さばの味噌煮
妊婦さんの強い味方、さばの味噌煮。
まず、さばを一口大に切ります。
これは食べやすさを考慮してのことです。
次に、みそ、砂糖、みりん、酒を合わせて調味料を作ります。
生姜には消化を助ける効果があり、さばの臭みも和らげてくれます。
調味料が準備できたら、鍋にさばを並べ、作った調味料を注ぎ入れます。
中火で煮込んでいきますが、煮すぎないよう注意が必要です。
煮すぎると身が固くなってしまいます。
DHAは胎児の脳の発達に重要な栄養素ですし、タンパク質は妊婦さんの体作りに欠かせません。
さらに、味噌に含まれる酵素は消化を助け、腸内環境を整えてくれます。
妊娠中は便秘に悩まされることも多いので、こういった効果は嬉しいものですね。
さばと野菜のホイル焼き
このレシピの素晴らしいところは、さばの栄養と野菜のビタミンを同時に摂取できるという点。
さらに、ホイル焼きという調理法は油を使わないので、健康的で消化にも優しいんです。
まず、アルミホイルを広げ、中央にさばの切り身を置きます。
その周りに、スライスした玉ねぎ、千切りにした人参、石づきを取ったしめじなどの野菜を彩り良く配置します。
塩こしょうで軽く味付けし、オリーブオイルを少々かけます。
このレシピの優れている点は、野菜に含まれるビタミンCがさばの鉄分の吸収を助けてくれること。
妊娠中は貧血になりやすいので、鉄分の吸収率を上げることは非常に重要です。
また、ホイル焼きは余分な油を使わないので、つわりで油物が苦手な妊婦さんでも食べやすいでしょう。
さらに、後片付けも簡単なので、疲れやすい妊婦さんにとっては嬉しいポイントですね。
手軽に栄養補給!サバ缶のパスタ
このレシピは調理時間が短く、栄養価も高いので、妊婦さんの強い味方となってくれます。
材料は、さばの水煮缶、トマト、オリーブオイル、パスタ、そしてお好みでニンニクや唐辛子を用意します。
まず、パスタを茹でている間に、フライパンでオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたニンニクを炒めます。
香りが立ってきたら、水気を切ったサバ缶を加えて軽く炒めます。
次に、ざく切りにしたトマトを入れ、中火で5分ほど煮込みます。
サバ缶は加熱済みなので、そのまま食べられる上、DHAや鉄分が豊富に含まれています。
トマトにはリコピンが豊富で、抗酸化作用があります。
オリーブオイルは良質な脂肪酸の供給源となり、胎児の脳の発達にも良い影響を与えます。
また、このパスタは冷蔵保存が可能なので、作り置きしておけば忙しい日の食事にも困りません。
つわりで食欲が落ちている時期でも、さっぱりとした味わいで食べやすいのも魅力です。
まとめ
今回は、妊娠中のさば摂取について詳しくご紹介しました。
さばには、胎児の発達に欠かせないDHAやEPA、ビタミンD、鉄分といった栄養素が豊富に含まれています。
水銀含有量にも注意が必要ですが、適切な量を守れば安全に摂取できます。
さばの味噌煮やホイル焼き、缶詰を使ったパスタなど、妊婦さんでも楽しめるレシピもたくさんありますよ。
栄養たっぷりのさばを上手に取り入れて、健康的な妊娠生活を送りましょう。
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