妊娠中は「これを食べても大丈夫かな?」という不安がつきものですよね。特に甘いスイーツは、食べたい気持ちと赤ちゃんへの影響を心配する気持ちの間で揺れ動く方が多いのではないでしょうか。
その中でも人気の高いチーズケーキは、リステリア菌という聞き慣れない菌の存在が話題にのぼることもあり、妊婦さんにとって悩ましいスイーツのひとつです。
でも実は、チーズケーキにもいくつか種類があり、すべてが危険というわけではありません。しっかり加熱して作られるベイクドチーズケーキは妊娠中でも安心して楽しめるスイーツです。
この記事では、妊娠中のチーズケーキの安全性、ベイクドチーズケーキを食べるときの注意点、カロリーを控えめにする工夫、そして妊婦さん向けのおすすめレシピをご紹介します。
妊娠中にベイクドチーズケーキを食べても大丈夫?
妊娠中の食事でまず気になるのは「赤ちゃんへの安全性」。チーズケーキとひと口にいっても、ベイクド・レア・スフレ・バスクなど種類があり、それぞれ製法が異なります。ここではベイクドチーズケーキの安心できるポイントを中心に解説していきます。
ベイクドチーズケーキは加熱されているから安心
一方で、冷やして固めるレアチーズケーキやティラミスなどは加熱をしていないため、リステリア菌が残る可能性があります。妊娠中は免疫力が落ちやすく、少量の菌でも体調を崩す恐れがあるため、避けておく方が安心です。
妊娠期ごとの注意点
妊娠初期はつわりで食欲が不安定になりがちですが、消化のよい少量のベイクドチーズケーキなら気分転換に役立つこともあります。
妊娠中期は体重が増えやすくなる時期なので、食べる量に注意しつつ、カルシウムやたんぱく質の補給源として取り入れるようにしましょう。
妊娠後期になるとむくみや妊娠高血圧症候群のリスクが高まるため、塩分やカロリーの摂りすぎに注意が必要。そのため、週に数回、ご褒美として食べるくらいに抑えるのがおすすめです。
チーズケーキで気をつけたいポイント
安全性を高めるためには、次のポイントに気をつけましょう。
- 使用するチーズが加熱殺菌済みかどうかを確認する
- 市販品や外食では「加熱済み」や「プロセスチーズ使用」などの表示をチェック
- 「要加熱」と書いてある商品は必ず火を通してから食べる
食べ過ぎには注意
ベイクドチーズケーキは100gあたり約300kcalと高カロリーです。小さなひと切れでも200kcal近くになることがあります。糖分や脂肪分も多く含まれているため、毎日食べるのではなく「週に数回、ご褒美として」楽しむのがおすすめです。
目安としては1日200kcal以内。体重増加が気になる方は、食べた日はほかのおやつを控えめにしたり、食事の塩分を減らして全体のバランスをとるとよいでしょう。
妊娠中におすすめのベイクドチーズケーキレシピ
「食べるなら安心なものを」という妊婦さんにおすすめなのが、手作りのベイクドチーズケーキです。自分で材料を選べば、余計な添加物を避けられたり、加熱具合をしっかり確認できたりと安心感がぐんと高まります。ここでは基本の作り方から、妊婦さん向けのヘルシーアレンジまでご紹介します。
基本のベイクドチーズケーキ
まずは定番のレシピから。必要な材料は、クリームチーズ・卵・生クリーム・砂糖・薄力粉・レモン汁です。これらはどれもスーパーで手に入るものばかり。
作り方はシンプルで、常温に戻したクリームチーズをなめらかに練り、砂糖と卵を順に加えてしっかり混ぜます。生クリームとレモン汁を加え、最後に薄力粉をふるい入れてダマにならないように混ぜ合わせます。生地を型に流し入れ、180℃のオーブンで40分前後焼き上げれば完成です。
焼き上がった直後はまだやわらかいですが、粗熱をとってから冷蔵庫で数時間冷やすと味が落ち着き、しっとり濃厚な食感に仕上がります。
カロリー控えめアレンジ
妊娠中はどうしてもカロリーや脂質が気になるもの。そんなときは以下のような工夫がおすすめです。
- クリームチーズの一部をカッテージチーズやギリシャヨーグルトに置き換えると、さっぱりしてカロリーオフ
- 砂糖の量を控えめにして、はちみつやメープルシロップで自然な甘さをプラス
- ビスケット生地を全粒粉タイプやオートミールに変えると食物繊維が摂れて腹持ちもアップ
さらに応用として、絹ごし豆腐を加えるとしっとり感が増してヘルシーに仕上がります。妊婦さんに不足しがちな植物性たんぱく質も補えるのが嬉しいポイントです。
フルーツを使ったアレンジ
プレーンなチーズケーキも美味しいですが、フルーツを取り入れると彩りも栄養もアップします。妊娠中におすすめなのは、ビタミンや食物繊維が豊富なブルーベリーやりんご、バナナなど。生地に混ぜ込んだり、焼き上がりにトッピングしたりすれば、見た目も華やかで特別感のあるケーキになります。
糖分を控えたいときは、砂糖を減らしてその分フルーツの自然な甘さで補うのもおすすめ。旬の果物を取り入れれば季節感も楽しめます。
材料選びの安心ポイント
手作りする際は材料選びも大切です。国産で加熱殺菌済みのクリームチーズや卵を選ぶと安心です。生卵を使う場合は必ずしっかり加熱しましょう。
また、バターや砂糖も控えめにすると、全体のカロリーを調整しやすくなります。バニラエッセンスやレモン汁を使うと、砂糖を減らしても風味豊かに仕上がります。
作ったケーキは必ず冷蔵庫で保存し、2〜3日以内に食べきるようにしましょう。食べきれない分は冷凍保存も可能です。1切れずつラップに包んで冷凍すれば、食べたいときに取り出して楽しめます。
妊娠中にチーズケーキを食べるときのよくある質問
妊娠中は「これを食べても大丈夫かな?」と、いつも以上に食べ物への不安が大きくなるものです。特にチーズケーキは種類によって製法が異なるため、安全性に差が出やすいスイーツです。ここでは妊婦さんから寄せられることの多い疑問を、安心材料と注意点の両方を交えて解説します。
Q. レアチーズケーキは本当にダメ?
レアチーズケーキはオーブンで焼かずに、ゼラチンや寒天で冷やし固めて作るのが特徴です。そのため、リステリア菌などの菌が残ってしまう可能性があり、妊娠中は避けた方が安心です。特に妊娠初期は胎児の発育が急速に進む大切な時期なので、リスクのある食品は極力遠ざけたいところです。
市販のレアチーズケーキには「加熱殺菌済みのクリームチーズ」を使っている場合もありますが、パッケージだけでは判断しづらいことが多いです。心配なときは販売元の公式サイトを確認するか、直接問い合わせてみるのもひとつの方法です。
「どうしても食べたい!」という場合は、自宅で加熱殺菌済みチーズを使用し、一度火を通してから冷やすなど工夫することでリスクを下げられます。ただし、妊娠中はやはりベイクドタイプを優先するのがおすすめです。
Q. ベイクドチーズケーキを市販で買う場合の注意点は?
スーパーやコンビニ、ケーキ屋さんで販売されているベイクドチーズケーキは、基本的に加熱されているため安全性が高いと考えられます。しかし購入前にパッケージの表示を確認する習慣をつけましょう。「加熱処理済み」「プロセスチーズ使用」と書かれていれば安心材料になります。
不明な場合は、購入を控えるか、店員さんに「これは加熱されていますか?」と確認してみると良いでしょう。妊娠中は少しでも不安要素を減らすことが大切です。
また、妊婦さんへの手土産にチーズケーキを贈る場合も、必ず加熱済みのものを選びましょう。気持ちのこもった差し入れも、安全性が伴ってこそ安心して喜んでもらえます。
さらに注意したいのは「保存状態」です。市販のケーキは製造から時間が経っていることもあります。消費期限が短めに設定されている場合は、その日のうちに食べ切るのが理想です。
Q. 妊娠中におすすめのおやつは他にもある?
「甘いものを我慢し続けるのはつらい」という妊婦さんにとって、安心して食べられるおやつを知っておくのはとても大切です。
以下に妊婦さんにおすすめのおやつをまとめました。
おやつの種類 | おすすめポイント | 注意点 |
---|---|---|
ヨーグルト | 腸内環境を整え、カルシウム補給にも役立つ。無糖タイプにフルーツを加えると自然な甘みで満足感もアップ。 | 加糖タイプは糖分が多いので控えめに。 |
ナッツ(アーモンド・くるみなど) | 良質な脂質や鉄分が含まれ、少量でも満足感がある。 | 食べ過ぎると高カロリー。小袋タイプを選ぶと管理しやすい。 |
フルーツ | ビタミンや食物繊維を手軽に摂取できる。 | 糖分が多い果物(バナナやぶどうなど)は食べ過ぎに注意。 |
さつまいも | 食物繊維が豊富で腹持ちがよく、便秘対策にも役立つ。 | 糖質が高いため、量を調整して楽しむ。 |
おやつ全体のカロリーは1日200kcal以内が目安。例えば「小さめのベイクドチーズケーキ1切れ+無糖ヨーグルト少し」など、組み合わせを工夫するのも良い方法です。
まとめ
ベイクドチーズケーキはオーブンでしっかり加熱して作られるため、妊娠中でも安心して食べられるスイーツです。レアチーズケーキなど加熱していないタイプはリスクがあるため避け、安心できるベイクドタイプを選びましょう。
ただしカロリーが高いため、食べすぎには注意してください。小さめの一切れを目安に、ご褒美スイーツとして楽しむのがおすすめです。手作りすれば材料や加熱の状態を管理でき、さらに安心して味わえます。
妊娠中でも「甘いものを楽しみたい」という気持ちはとても自然なことです。安全性を意識しながら適量を守れば、スイーツは心の支えになり、前向きな気持ちでマタニティライフを過ごせるはずです。ベイクドチーズケーキを上手に取り入れて、赤ちゃんとの大切な時間を健やかに過ごしてくださいね。
妊娠サポートナビ.comには妊娠中の食事に関する記事もたくさんあります。ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
\こちらもよく読まれています/