出産を目前に控え、おなかの張りや痛みに「もしかして陣痛?」とドキドキする日々。
前駆陣痛でフライング入院することも、決して珍しくありません。
初めての出産だからこそ知っておきたい大切なポイントを実例を交えながら詳しくご紹介します。
前駆陣痛&フライング入院に関する基礎知識
出産が近づくと、ママたちの心と体には様々な変化が現れます。特に前駆陣痛を経験し、思わぬタイミングで病院へ急ぐこともあるでしょう。
「前駆陣痛」「フライング入院」とは何か、本陣痛との見分け方や病院への連絡について知っておきたい情報をご紹介します。
前駆陣痛とは
前駆陣痛は、妊娠36週から40週の間に起こる不規則なお腹の張りや痛みです。
このような前駆陣痛は、体が少しずつ出産モードに入っている証拠。
しかし、いざ病院に駆け込むほどの痛みを伴うこともあり、その際にはどう行動するべきかが重要になってきます。
出産に向けて子宮が少しずつ準備を始める段階で、本格的な陣痛の前に経験する体の変化といえます。
フライング入院とは
フライング入院とは、陣痛らしき痛みを感じて入院したものの、結果的に分娩に至らず退院となった状況を指す言葉です。
前駆陣痛は一時的なものなので、病院に着いた後に止まるケースも少なくありません。
特に初産の場合、前駆陣痛と本陣痛を見極められないのは仕方のないことです。3人目の出産でフライング入院になったケースもあるため、2人目以降でも起こる可能性があります。
前駆陣痛と本陣痛はどうやって見分ける?
前駆陣痛と本陣痛を見分けるのは、特に初めての出産では難しいですよね。
前駆陣痛と本陣痛との違いは、陣痛の間隔が規則的かどうかです。 本陣痛は次第に間隔が短くなり、痛みも強くなっていきます。一方、前駆陣痛は不規則で、痛みの強さも一定ではありません。
スマートフォンで陣痛アプリを使えば、より正確に間隔を計測できます。
フライング入院を避けるためにも、陣痛の特徴や自身の体のサインを正しく理解することが重要です。
病院にはいつ連絡すればいい?
初産婦の場合、陣痛が5〜7分間隔で来るようになり、痛みが強くなってきたら連絡のタイミングです。
ただし、痛みの感じ方には個人差があります。かかりつけ医に相談して、具体的な目安を確認しておくことをおすすめします。
不安な時は受診を!
出産が近づくにつれて不安が大きくなるのは自然なことです。
実際に多くの方が、陣痛かもしれない痛みを感じて病院を受診しています。医療スタッフは温かく対応してくれますので、不安を感じたら躊躇せずに相談しましょう。
「痛みがあって病院に駆け込んだ。一晩病院で過ごしたけど、結果的にフライング入院だった」「医師や助産師から温かい言葉をかけてもらって安心できた」というママの声も。
「陣痛の感覚が掴めずにぎりぎりまで家で耐えていて大変だった」「予定日を過ぎても陣痛が来ず、病院で促進剤を使用してようやく陣痛が来た」という方もいました。
前駆陣痛でフライング入院になった場合の費用は?
突然の入院となると、気になるのが費用の問題ですよね。ここでは、費用相場から活用したい制度まで詳しく解説します。
費用相場
フライング入院にかかる費用は、おおよそ1日あたり1万円から2万円が相場です。
病院によって幅があり、1日あたり4万円~7万円の費用がかかるところも。
これはあくまで一例ですが、フライング入院になるとこのような費用が発生することを頭に入れておくようにしましょう。
出産を予定している病院の費用体系は、余裕をもって確認しておくと良いでしょう。
【重要】前駆陣痛・自然分娩は基本的に自費!
自然分娩と前駆陣痛による入院は、病気やケガに該当しないため公的医療保険の適用対象外です。
制度を活用して経済的負担を抑えよう
妊娠から出産、産後まで何かとお金がかかります。経済的負担を抑えるためには「出産一時金」「出産・子育て応援給付金」などの支援制度を上手に活用しましょう。
出産一時金の支給額は、令和5年(2023年)4月から引き上げられて一律50万円です。妊娠週数が22週に達していないなどの場合は、48.8万円の支給となることもあります。
また、「出産・子育て応援給付金」として、妊娠届出をした妊婦1人につき5万円(出産応援給付金)を、出生したこども1人につき5万円(子育て応援給付金)を現金やクーポン券で支給しています。
自治体によってはお祝いとして金額を上乗せしているところも!
最新情報などの詳細は、自治体のホームページや窓口などを確認してくださいね。
出産に備えて準備しておきたいこと
初めての出産では特に不安になるもの。でも大丈夫。出産の準備は早めに始めることで余裕を持てますよ。
ここでは、出産に向けた準備のポイントを詳しく解説していきます。
体調変化をメモする習慣をつける
日々の体調の変化を記録することは、出産に向けた大切な準備の一つです。体調の変化や胎動の様子を細かくメモしておくことで、医師との相談もスムーズになります。
お腹の張りや痛みの頻度、胎動の回数や強さ、食欲や気分の変化についてもメモしておくと良いでしょう。
体調の記録は、スマートフォンのメモ機能やアプリを活用すると便利です。時間や状況も併せて記録しておくと、より正確な情報として役立ちます。
入院バッグを早めに準備する
入院準備は、余裕を持って始めることが重要です。 必要なものをリストアップして、少しずつ揃えていくのがおすすめです。
入院バックに入れておきたいものの一例を表にしました。
カテゴリー | 必要なもの |
必須書類 | 母子健康手帳 健康保険証 診察券 印鑑 必要書類一式 |
衣類関連 | パジャマ(前開き) 産褥ショーツ 授乳用ブラジャー 退院用衣類(ママ用) |
衛生用品 | 産褥パッド 母乳パッド 乳頭用ケアクリーム アルコール消毒液(シート) |
洗面・入浴 | 洗面用具一式 バスタオル フェイスタオル 使い捨てスリッパ |
赤ちゃん用品 | ガーゼハンカチ 肌着 おくるみ 退院用衣類 |
便利グッズ | スマートフォン充電器 リップクリーム ヘアゴム 筆記用具 ストロー付きペットボトルキャップ ビニール袋 |
臨月に入る頃には持ち物を揃え、すぐに持ち出せる場所に置いておきましょう。また、外出時には母子手帳や診察券、健康保険証、携帯電話など、最低限必要なものを持ち歩くと安心です。
パートナーや家族と情報共有しておく
出産に向けた準備は、家族全体で取り組むことが大切です。入院先の病院までの経路や緊急連絡先は、必ず共有しておきましょう。
陣痛タクシーの連絡先についても共有しておくと安心です。
事前に家族で役割分担を決めておくと、いざという時も慌てずに対応できます。
ストレス解消法を見つける
初産の方や妊娠経過に不安がある方は「元気に産まれてくれるかな?」「ちゃんと子育てを頑張れるかな?」と心配になることも少なくありません。
無事に出産を乗り越えるためにも、自分なりのストレスとの付き合い方・解消法を身に着けておくのが重要。好きな音楽や香り、ストレッチや深呼吸を取り入れることで、心身の緊張を和らげてすこやかに過ごしましょう。
ラベンダーやカモミールなどの香りは、心を穏やかにしてくれて、リラックス効果が期待できます。ただし、妊娠中のアロマセラピーについては、専門家のアドバイスを参考にしてくださいね。
また、前駆陣痛の段階ではまだ本格的な陣痛には至っていないため、できるだけリラックスして過ごすことが推奨されます。
食事・栄養面の不安は専門家に相談する
痛みや緊張から食欲が落ちることがありますが、栄養補給は赤ちゃんのためにも自分の体力維持のためにも欠かせません。
食事が難しい時は、好きな食べ物や軽食を少しずつでも摂取するようにしましょう。また、エネルギー補給には、栄養補給ゼリーやフルーツなどの糖質がすぐにエネルギーに変わる食品が有効です。水やお茶でこまめに水分補給することも忘れずに。
病院の食事が合わない場合や、自宅での食事で気になることがあれば、栄養士に相談して食事プランを立ててもらうことも一つの方法です。バランスの取れた食事を心がけることは、出産に向けた準備にもなりますよ。
よくある質問
出産を控えるママたちからは、前駆陣痛やフライング入院に関する様々な疑問が湧いてきますよね。
これから、実際に多くのママたちが抱える疑問にお答えしていきます。
Q. 破水が疑われるときはどう対処すればいい?
破水の兆候がある場合は、慌てず、しかし迅速に行動を起こすことが重要です。すぐに病院に連絡して指示に従いましょう。
破水が起こると、赤ちゃんを守っていた羊水が流れ出し、感染のリスクが高まります。清潔なナプキンを当てて、病院への移動中も衛生を保つようにしてください。
破水の色や量、臭いなどの詳細を覚えておくと、医師が状況を把握しやすくなります。
Q. 陣痛開始からどれくらいで出産になるの?
初産婦さんの場合、陣痛が始まってから赤ちゃんが生まれるまでの時間は平均10~12時間程度。 あくまで平均値で個人差があるため、短い人では数時間、長い人ではもっと時間がかかることもあるんです。
出産はマラソンのようなもの。できる限り体力を温存しつつ、痛みの程度や間隔をチェックして焦らず過ごしましょう。
Q. 前駆陣痛が始まったら何をして過ごせばいい?
前駆陣痛の段階では、まだ本格的な陣痛には至っていません。 出産に備えて、焦らずにできるだけリラックスして過ごしましょう。
好きな音楽や香りを楽しんだり、深呼吸をしたり、軽く体を動かすのも良いですね。本陣痛が始まる前に睡眠をとると体力の回復にもつながります。
結果的にフライング入院となったとしても、無理は禁物。自分の体と赤ちゃんのサインに耳を傾けながら、穏やかに出産の時を待ちましょう。
まとめ
この記事では、初産を控えたプレママに知っておいてほしい「前駆陣痛」「フライング入院」について詳しく解説しました。
陣痛のような痛みを感じて病院に駆け込んだ結果、フライング入院になることもあります。
急な事態に慌てないためにも、連絡のタイミングや方法、入院費用に関する情報をパートナーやご家族と共有しておくと安心です。
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