妊娠中は塩分の取りすぎに注意が必要です。
漬け物は日本人ならついつい食べたくなる食材の一つ。
今回の記事では、妊娠中に食べる漬け物についてみていきます。
注意すべきは、塩分量。
妊娠中におすすめの漬け物の種類は、塩分が少なめの浅漬けや、塩を使わない酢漬けです。
漬け物だけに偏らず、バランスの取れた食事を心がけることが大切ですよ。
【妊娠中×漬け物】よくある質問
特に日本の伝統食である漬け物は、塩分や発酵食品特有の成分が含まれているため、妊婦さんの間では食べても大丈夫なのかと疑問に思う方も多いようです。
ここでは、妊娠中の漬け物摂取に関するよくある質問について詳しく解説していきます。
Q. 妊娠中に漬け物を食べても問題ないですか?
漬け物は発酵食品の一種で、乳酸菌などの善玉菌が豊富に含まれています。
これらの菌は腸内環境を整えるのに役立ち、免疫力を高める効果も期待できます。
また、漬け物に使われる野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、妊娠中に不足しがちな栄養素を補うことができます。
妊娠中は体内に水分が溜まりやすく、むくみや高血圧の原因となる可能性があります。
たくあんなどの漬け物を食べる際は、1日の塩分摂取量が6g以下になるよう心がけましょう。
また、漬け物だけに頼らず、他の食品とバランスよく組み合わせることが大切です。
塩分控えめの浅漬けや、塩分を洗い流した千枚漬けなどを選ぶのもおすすめです。
梅干しを毎日食べても良いですか?
梅干しは、クエン酸やポリフェノールが豊富に含まれており、疲労回復や食欲増進に効果的です。
妊娠中は特に貧血になりやすいため、梅干しを適量摂取することで、健康維持に役立つでしょう。
また、梅干しに含まれるクエン酸は、カルシウムの吸収を助ける働きがあるため、骨の健康にもプラスの効果が期待できます。
1日1個程度なら問題ありませんが、それ以上の量を継続的に食べると、塩分の過剰摂取につながります。
妊娠高血圧症候群のリスクを高める可能性もあるため、注意が必要です。
また、梅干しの種には青酸が含まれているため、種を取り除いてから食べるようにしましょう。
塩分が気になる場合は、塩分控えめの梅干しを選ぶか、水で戻してから食べるのもおすすめです。
妊娠中に発酵食品を食べると胎児に影響しますか?
発酵食品と言えば、キムチやメンマですよね。
韓国の代表的な発酵食品であるキムチは、日本でも人気で、そのまま食べるだけでなく料理にも使われています。
キムチに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整える働きがあり、免疫力を高める効果も。
また、キムチに使われる野菜は、ビタミンやミネラルが豊富で、妊娠中の栄養補給に役立ちます。
香辛料は、胎児に直接影響を与えることは少ないと言われています。唐辛子に含まれるカプサイシンは、胎盤を通過しにくいため、胎児への影響は限定的です。
また、塩分の摂りすぎにも注意が必要です。
ラーメンなどでおなじみのメンマはタケノコを乳酸発酵させた発酵食品で、塩分量が多くなっています。
キムチは鍋料理やチャーハンに使う、メンマは料理にトッピングするなど、他の食材と組み合わせて食べるのがおすすめです。
漬け物のクリームチーズ和えは食べてOKですか?
いぶりがっこやしば漬けなどの漬け物は、クリームチーズ和えにするとまろやかな味わいになり、ご飯のお供としても人気です。
クリームチーズには、カルシウムやビタミンB2が含まれており、妊娠中の栄養補給に役立ちます。
また、チーズのコクが漬け物の塩味を和らげてくれるため、塩分の摂りすぎを防ぐ効果も期待できます。
非加熱のクリームチーズには、リステリア菌が含まれている可能性があり、早産や流産のリスクを高めるため注意が必要です。
市販のクリームチーズは、ほとんどが加熱処理済みですが、表示を確認してから購入しましょう。
また、漬け物のクリームチーズ和えは、カロリーや脂質が高めになりがちです。
妊娠中は適度な体重管理が大切なため、食べ過ぎには注意しましょう。
ヘルシーな味付けを心がけ、野菜スティックと一緒に食べるのもおすすめです。
クリームチーズの代わりに、カッテージチーズやヨーグルトを使うアレンジも試してみてはいかがでしょうか。
妊娠中に避けるべき漬け物
妊娠中は、お腹の赤ちゃんの健やかな成長を第一に考え、食べ物の選択には十分な注意が必要です。
日本の伝統食である漬け物は、健康に良いイメージがありますが、中には妊娠中に避けるべきものもあります。
ここでは、妊婦さんが注意すべき漬け物について詳しく解説します。
奈良漬や粕漬け
アルコールは、胎盤を通過して胎児に影響を与える可能性があります。
特に妊娠初期は、胎児の器官形成の時期であり、アルコールの影響を受けやすいため、リスクを避けることが賢明です。
また、酒粕に含まれる酵母菌は、妊娠中の女性の腸内環境を乱すことがあります。
免疫力が低下している妊婦さんは、感染症にかかりやすいため、注意が必要です。
奈良漬や粕漬けが好きな方は、出産後に楽しむのがおすすめです。
代わりに、塩麹や醤油麹を使った漬け物を試してみるのも良いかもしれません。
麹には、消化酵素が豊富に含まれており、妊娠中の消化不良の改善に役立つと言われています。
【適量ならOK】いぶりがっこやしば漬け
いぶりがっこやしば漬けは、塩分が高い漬け物として知られています。
いぶりがっこは、大根を燻した秋田の伝統的な漬物。
独特の風味と食感が特徴ですが、塩分は通常のたくあんの約2倍と非常に高いです。
一方、しば漬けは京都の伝統的な漬物です。乳酸発酵させたものに加え、現在では酢や砂糖で味付けした「調味しば漬け」も一般的に流通しています。
塩分を取り過ぎると、むくみや高血圧の原因となり、妊娠高血圧症候群のリスクを高める可能性があります。
また、塩分の摂りすぎは、胎児の発育にも影響を与えることがあります。
いぶりがっこやしば漬けを食べる際は、適量を心がけ、他の食品とバランスよく組み合わせることが大切です。
低塩タイプのいぶりがっこやしば漬けを選ぶのも一つの方法です。
自家製の場合は、塩分を控えめにして、昆布やかつお節で旨味を加えるのも良いでしょう。
いぶりがっこやしば漬けは、ご飯のお供としても人気ですが、食べ過ぎには注意が必要です。
生ものと一緒に食べるのはNG!
キムチや漬け物は、発酵食品の一種で、乳酸菌などの善玉菌が豊富に含まれています。
これらの菌は、腸内環境を整える働きがありますが、生ものと一緒に食べると、食中毒のリスクが高まります。
特に妊娠中は、免疫力が低下しているため、食中毒にかかりやすい時期です。
生卵や刺身は、サルモネラ菌やリステリア菌などの有害菌が潜んでいる可能性があります。
これらの菌は、胎児に感染し、早産や流産、先天性異常のリスクを高めることがあります。
キムチや漬け物に含まれる乳酸菌は、有害菌の増殖を抑える働きがありますが、完全に防ぐことはできません。
例えば、キムチ鍋やキムチチャーハン、漬け物の卵とじなどがおすすめです。
生卵を使う料理は、加熱済みの卵に替えるのも良いでしょう。
また、刺身は避け、焼き魚や煮魚を選ぶようにしましょう。
外食する際は、メニューの内容を確認し、生ものとの組み合わせに注意することが大切です。
妊娠中におすすめの漬け物
妊娠中は体調の変化に伴い、食べられるものが制限されがちですが、実は漬け物の中にはおすすめのものがたくさんあります。
ここでは、妊娠中に食べても安心な漬け物をご紹介します。
浅漬けや千枚漬け
浅漬けや千枚漬けは、他の漬け物と比べて塩分が控えめなため、妊娠中でも比較的安心して食べられる漬け物の代表格です。
野菜を薄く切って漬け込むことで、野菜本来の食感や風味を楽しめるのが魅力。
さらに、漬け込む時間が短いため、ビタミンやミネラルなどの栄養素が損なわれにくいのも嬉しいポイントです。
また、野菜不足になりがちな妊娠中の食事に、彩りと食べやすさをプラスしてくれるのも魅力の一つ。
らっきょう
らっきょうは、独特の風味と食感が魅力の漬け物です。
低カロリーながら食物繊維が豊富に含まれているため、妊娠中の便秘解消に役立ちます。
妊娠中は、ホルモンバランスの変化などにより便秘になりやすいもの。
また、らっきょうに含まれるアリシンという成分は、抗菌作用や血行促進作用があると言われています。
妊娠中は免疫力が低下しがちなので、アリシンの働きにより、体調管理にも一役買ってくれそうです。
1日に2~3個程度を目安に、まずは少量から試してみるのがおすすめです。
ピクルス
ピクルスは、洋風の漬け物として人気が高まっています。
お酢に漬け込んだ野菜は、さっぱりとした酸味が食欲をそそり、妊娠中の気分転換にぴったり。
また、ビタミンCや抗酸化物質が豊富に含まれているため、免疫力アップにも期待できます。
ピクルスの魅力は、そのバリエーションの豊富さにもあります。
きゅうりやにんじん、たまねぎなど、様々な野菜を使ったピクルスがあるので、自分の好みや体調に合わせて選ぶことができます。
また、自宅で簡単に作れるのも嬉しいポイント。
好みの野菜を使って、オリジナルのピクルスを作ってみるのも楽しいですね。
まとめ
このように、妊娠中に漬け物を食べることは一般的に問題ありませんが、塩分の摂りすぎには注意が必要です。
梅干しやキムチは適量を楽しむのがおすすめですが、
いぶりがっこやしば漬けも塩分が高いため、控えめに食べることが推奨されます。
妊娠中におすすめの漬け物は、浅漬けや千枚漬け、らっきょう、ピクルスなどです。
これらは栄養素が豊富で、妊娠中の健康維持に役立ちます。
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