妊娠中は食べるものにもっと気を使いたいものですが、毎日となるとなかなか難しい面もあります。
今回紹介する豆乳鍋は栄養たっぷりで作りやすく、妊娠中の体をやさしく温めてくれる頼もしい味方です。
今回はそんな豆乳鍋の魅力と、飽きずに楽しめるアレンジレシピをご紹介します。
妊娠中に豆乳鍋を選びたい理由
妊娠中のお母さんと赤ちゃんの健康を考えると、豆乳鍋は栄養バランスと手軽さを兼ね備えた理想的なメニューです。
具材をアレンジすることで飽きずに続けられるのも魅力的。栄養面でも優れた点がたくさんある豆乳鍋の良さをもっと知って、日々の食卓に取り入れてみましょう。
豆乳の栄養をまるごと取り入れられる
豆乳には、妊娠中の体に嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げる葉酸はもちろん、鉄分やカルシウム、カリウムまで豊富に摂取できます。鉄分は妊娠中に起こりやすい貧血の予防に役立ちますし、カルシウムは赤ちゃんの骨や歯の形成に欠かせません。
また、豆乳は牛乳と比べてカロリーが低いのも嬉しいポイント。無調整豆乳を選ぶことで余分な糖分やカロリーを抑えられるので、体重増加が気になる方にも安心です。
豆乳鍋なら温かくして食べられるので、消化も良く胃への負担も少なめ。寒い季節には冷え知らずで血行促進効果も期待できるので、むくみ対策にもぴったりです。
野菜がたっぷり食べられる
妊娠中は、つわりなどで野菜の摂取が難しいことも少なくありません。鍋料理なら野菜のかさが減り、普段より多くの量を食べられます。
白菜やほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜は葉酸や鉄分が豊富で、きのこ類はミネラルや食物繊維の宝庫。さらに鶏肉や豚肉、豆腐などのたんぱく質源を加えれば、妊娠中に必要な栄養素をバランスよく補えます。
つわりが落ち着く安定期以降も、たんぱく質をしっかり摂って赤ちゃんの成長をサポートしてあげましょう。一度に様々な栄養素を摂れるのは、忙しい妊婦さんにとってとても助かりますね。
体がポカポカと温まる
妊娠中は体温調節機能が変化するため、冷えを感じやすくなることがあります。
豆乳鍋はほかほかと体を内側から温めてくれるので、寒い時期にもおすすめです。体が温まると血行も良くなり、むくみの軽減や疲労回復にもつながります。
また、豆乳鍋は基本的な材料さえあれば手軽に作れるので、疲れやすい妊婦さんにもぴったり。包丁で具材を切って煮るだけなので、体調と相談しつつ取り入れてみてください。
塩分の摂りすぎは、妊娠高血圧症候群のリスクを高める可能性があるため要注意!だしや薬味を上手に活用するのがおすすめです。
妊娠中におすすめの豆乳鍋アレンジレシピ
豆乳鍋は様々な具材と相性が良く、アレンジの幅が広いのが魅力です。
ここでは妊娠中の栄養バランスを考えたレシピをいくつかご紹介します。体調や気分に合わせて、お好みのレシピを試してみてください。
ほうれん草&きのこの豆乳鍋
ほうれん草ときのこの豆乳鍋なら、葉酸と鉄分を効率よく摂取できます。ほうれん草は妊娠初期に特に重要な葉酸の優れた供給源。きのこ類は食物繊維が豊富で、妊娠中に気になる便秘対策にも効果的です。
ほうれん草、しめじ、えのき、まいたけなどのきのこを基本として、肉や魚を加えると食べ応えもアップします。鮭は、ビタミンDやDHAなどの不飽和脂肪酸も補えておすすめです!
最後の仕上げにゆずこしょうやゆずポン酢などを加えると、さっぱりとした味わいに。塩分控えめでも香りの良い薬味を使うことで満足感が得られます。
練りごまたっぷり豆乳鍋
豆乳と練りごまの組み合わせは相性抜群。コクが増すだけでなく、栄養価もぐっとアップします。ごまにはビタミンEやミネラルが豊富に含まれていて、妊娠中の肌荒れ防止や血行促進にも役立ちます。
練りごまたっぷり豆乳鍋と相性が良いのが、豆腐を混ぜたふんわり食感の鶏だんごです。豆腐を加えることでたんぱく質の量も増え、栄養バランスが良くなりますよ。手が込んで大変そうに感じるかもしれませんが、実は下ごしらえさえしておけば、あとは煮るだけでOK。忙しい日の夕食にもぴったりです。
彩り豊かにするには、白菜やにんじん、しめじなどの野菜をたくさん入れましょう。仕上げにいりごまをふりかけると、香ばしさがアップしておすすめです。
豆腐と鶏肉のシンプル豆乳鍋
シンプルな味わいを楽しみたい時は、豆腐と鶏肉の豆乳鍋がおすすめです。鶏もも肉や豆腐は消化が良く、妊娠中でも食べやすい食材。特に妊娠後期で胃が圧迫されやすい時期には、消化の良い食材を選ぶようにしましょう。
時短調理を心がけたい方は、豆苗や大根、にんじんなど火の通りやすい野菜を選びましょう。にんじんは細切りにするなど、切り方を工夫するだけで火の通りが早くなり調理時間を短縮できます。
〆にはうどんや雑炊を加えると、さらに満足感がアップします。特に雑炊は残ったスープを無駄なく使えるので、栄養も逃さず摂取できます。ごはんを入れて溶き卵を回し入れる作り方でも十分おいしく楽しめますよ。
妊娠中に豆乳鍋を楽しむときの注意点
豆乳鍋は栄養価が高く妊婦さんにおすすめですが、いくつか注意したい点もあります。
妊娠中の体に負担をかけないよう、豆乳の量や調理法、食材の選び方などに気をつけましょう。
豆乳は1人あたりコップ1杯程度を目安に
豆乳に含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似た働きをすることから、摂取量には適量があります。
一般的に豆乳は1日コップ1杯(約200ml)程度が目安とされています。もちろん個人差はありますが、大量に摂取するより、適量を継続的に取り入れるほうが効果的です。豆乳鍋を作る場合は、1人分の豆乳量がこの目安を超えないように調整すると良いでしょう。
具材をたっぷり入れて相対的に豆乳の割合を抑えたり、味付けにバリエーションを持たせるのもおすすめです。栄養バランスも良くなりますし、飽きずに続けやすくなります。
具材は十分に加熱する
妊娠中は免疫力が低下していることがあるため、食中毒予防のために具材はしっかり加熱する必要があります。特に肉類は中心部までしっかり火を通しましょう。鶏肉や豚肉は豆乳鍋との相性が良く、たんぱく質源として優秀ですが、生焼けは避けなければなりません。
スーパーで購入する際は消費期限をしっかり確認し、できるだけ早めに調理するようにしましょう。肉は大きめに切ると食べ応えがありますが、火の通りが心配な場合は薄切りやそぎ切りにするといいですね。
野菜も十分に加熱することで消化しやすくなります。特に妊娠後期はお腹が大きくなって胃が圧迫され、消化不良を起こしやすい時期。やわらかく煮込んだ野菜なら、胃への負担も少なく安心して食べられます。野菜の甘みは豆乳ととても相性が良いので、じっくり煮込むとおいしさもアップしますよ。
ただし、豆乳には温めると分離しやすくなる性質があります。だしでしっかりと具材を煮込んだ後、仕上げに豆乳を加えてひと煮立ちさせるのがおすすめです。
豆乳でアレルギー症状が出ることも
大豆アレルギーのある方は、豆乳の摂取を避けるべきです。さらに、豆腐や味噌など他の大豆製品では問題なくても、豆乳でアレルギー症状が出ることもあるんです。これは豆乳に含まれるタンパク質の量や形状が関係していると言われています。
妊娠中は体質が変化することもあり、今までアレルギーがなかった食品に反応する可能性もあります。豆乳鍋を食べた後に、口の周りのかゆみ、じんましん、むくみ、腹痛、下痢などの症状が現れたら、大豆アレルギーの可能性を疑いましょう。
症状が出た場合や不安なことがあれば、すぐに医師に相談することが大切です。自己判断は避け、専門家のアドバイスを受けましょう。アレルギーの心配がある方は、少量から試してみて様子を見るのも一つの方法です。
塩分や辛みは控えめに
塩分の過剰摂取は、むくみや高血圧の原因になる可能性があり、妊娠高血圧症候群のリスクを高めることもあります。だしや薬味を上手に活用して、塩分控えめでも満足できる味に仕上げましょう。
かつお節や昆布、煮干しなどの天然だしを使うと、うま味が増して薄味でもおいしく感じられます。市販のだしの素を使う場合は、減塩タイプを選ぶのがおすすめです。また、しょうがやゆず、みょうがなどの香りの良い薬味を活用すると、香りで満足感が得られて塩分を抑えられます。
坦々風の豆乳鍋を作る際は、ラー油や唐辛子などの量を調整しましょう。妊娠中は消化機能が低下していることがあり、辛すぎる食べ物は胸焼けの原因になることも。特に妊娠後期は胃が圧迫されて逆流性食道炎を起こしやすいので、刺激の強い食べ物は控えめにすることをおすすめします。
まとめ
妊娠中の体に優しく栄養たっぷりの豆乳鍋は、手軽に作れて体も温まる強い味方です。
葉酸、鉄分、カルシウムなど妊婦さんに必要な栄養素をバランスよく摂れるのが魅力。ほうれん草ときのこを組み合わせたり、練りごまでコクを出したり、シンプルな豆腐と鶏肉のレシピなど、バリエーション豊かに楽しめます。
豆乳の摂取量は1日コップ1杯程度を目安にし、具材はしっかり加熱すること、大豆アレルギーに注意し、塩分や辛みも控えめに仕上げるのがポイントです。冷えやむくみが気になる妊婦さんにとって、豆乳鍋は心強い味方になってくれるでしょう。
妊娠期間中はママの食生活が赤ちゃんの健康にも大きく影響します。豆乳鍋を上手に活用して、ママと赤ちゃん、両方に優しい食事を楽しんでくださいね。
妊娠サポートナビ.comには妊娠中の食事に関する記事もたくさんあります。ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
\こちらもよく読まれています/