「豆乳が体に良い」と聞いて、毎日たくさん飲んでいるけど大丈夫かな?と気になっている授乳中のママも多いはず。確かに栄養豊富な豆乳は魅力的ですが、「良いもの」でも適量があるんです。
この記事では授乳中の豆乳との付き合い方や安全な楽しみ方をご紹介します。豆乳の恵みをしっかり受け取りながら、ママと赤ちゃんの健康を守るコツが見つかりますよ。
豆乳の飲みすぎで起こりうるリスクとは?
豆乳には嬉しい栄養がたっぷり含まれていますが、授乳中は特に「量」に気をつけたいところ。いくら良いものでも飲みすぎると思わぬ影響が出ることもあるんです。どんなリスクがあるのか、しっかり理解しておきましょう。
お腹の調子が悪くなることがある
豆乳には腸内環境を整えてくれるオリゴ糖が含まれているのが特徴です。このオリゴ糖、適量であれば腸内の善玉菌のエサになってくれる頼もしい存在。でも飲みすぎてしまうと、かえって消化不良を引き起こしてしまうことも。
特に授乳中は出産の影響でお腹の調子が不安定になりがちなので、新しく豆乳を取り入れるときは少量から始めるのがおすすめです。もしお腹の不調を感じたら、一度豆乳の量を減らしてみるか、しばらく控えてみることも大切です。
体調の変化にはしっかり耳を傾けて、自分のペースで豆乳との付き合い方を見つけていきましょう。
母乳の出が悪くなる可能性があるって本当?
「豆乳を飲むと母乳の出が悪くなる」という噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。その理由として挙げられるのが、豆乳に含まれるイソフラボンというエストロゲン様作用を持つ成分です。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、プロラクチン(母乳の分泌を促すホルモン)の働きを抑制することがあります。そのため理論上は、大量のイソフラボンを摂取することで母乳の量に影響が出る可能性が考えられてきました。
しかし、現時点では豆乳の適量摂取が母乳の量に悪影響を及ぼすという科学的根拠はありません。むしろ、栄養バランスの取れた食事の一部として豆乳を取り入れることは、全体的な栄養状態を良好に保ち、健康的な母乳育児をサポートする可能性もあるのです。
とはいえ、体質には個人差があります。もし豆乳を飲み始めてから母乳の出に変化を感じたら、一度摂取量を見直してみるのも良いでしょう。
ホルモンバランスへの影響は?
豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、体内でエストロゲン様の働きをすることがあります。通常の食生活での摂取量であれば問題ありませんが、極端に大量摂取した場合はホルモンバランスに影響を与える可能性も考えられます。
そのため、特別に多く摂る必要はなく、日本人の伝統的な食生活に見られるような適度な大豆製品の摂取を心がけるのが無難です。豆腐や納豆、味噌汁などの大豆製品と合わせて、トータルで大豆イソフラボンの摂取量を考慮しましょう。
「多ければ多いほど良い」というわけではないことを覚えておいてください。栄養バランスの取れた食事全体の中で、豆乳を適量楽しむことが大切です。
授乳中も豆乳をおいしく安全に楽しもう
豆乳には気をつけるべきポイントがありますが、適切に取り入れれば授乳中のママの強い味方になってくれます。どうすれば豆乳のメリットを最大限に活かせるのか、具体的な方法をご紹介します。
1日の適量はコップ1杯(200ml)程度
豆乳を安全に楽しむためには、適量を知ることが大切です。厚生労働省の安全基準によると、大豆イソフラボンの1日の上限摂取量は70~75mgとされています。
豆乳100gあたりには平均して25mgほどのイソフラボンが含まれているので、単純計算すると1日の上限は300ml程度。ただし、他の大豆製品からもイソフラボンを摂取することを考慮すると、豆乳の理想的な1日の摂取量はコップ1杯(200ml)程度が目安になります。
この量であれば、栄養摂取と安全性のバランスが取れているので、長く続けやすいでしょう。大切なのは「毎日少しずつ」という継続的な摂取スタイルです。
食事と一緒に楽しむのがおすすめ
豆乳を飲むタイミングも重要なポイントです。空腹時に豆乳を飲むと、消化不良を起こしやすくなることがあります。特に授乳中は胃腸の調子が変化しやすいので、食事と一緒に豆乳を取り入れるのがおすすめです。
食事中に摂取することで、豆乳に含まれる栄養素の吸収効率も上がります。特に鉄分の吸収を助けるビタミンCを含む食品と一緒に摂ると、栄養面でもプラスになります。
また、就寝前の豆乳摂取は胃もたれの原因になることがあるので避けた方が良いでしょう。朝食や昼食時に取り入れるのが理想的です。
食事のバランスを考えながら、自分の生活リズムに合った豆乳タイムを見つけてみてください。
豆乳選びも工夫すると◎
スーパーに並ぶ豆乳製品は実にさまざま。大きく分けると「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3種類があります。
無調整豆乳は砂糖や添加物が入っていない最も自然な状態の豆乳で、大豆の栄養をそのまま摂取できます。大豆本来の風味を楽しみたい方や、添加物を気にする方におすすめです。
一方、調整豆乳や豆乳飲料は飲みやすく工夫されていますが、砂糖や香料が加えられていることが多く、カロリーや糖質が高めになる傾向があります。
授乳中は特に成分表示をチェックする習慣をつけると良いでしょう。余計な添加物や砂糖の量が少ないものを選ぶのがおすすめです。また、有機大豆使用や無添加をうたった製品も増えているので、自分の価値観に合った豆乳を探してみてください。
授乳中ママにも豆乳がおすすめできる理由
適量を守り、上手に取り入れれば、豆乳は授乳中のママにとって頼もしい味方になります。豆乳がなぜ授乳中のママに特におすすめなのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
たんぱく質が補える
授乳中は通常よりも多くの栄養が必要になります。特にたんぱく質は非妊娠時より1日約20g多く必要とされ、質の良いたんぱく質をしっかり摂ることが大切です。
豆乳に含まれるたんぱく質は、動物性たんぱく質に比べると少し劣るものの、植物性たんぱく質の中ではアミノ酸バランスが良く、体内での利用効率が高いのが特徴です。牛乳と同等以上のたんぱく質を含んでいるため、手軽にたんぱく質を補給できる強い味方になります。
特に肉や魚の調理が面倒な日や、食欲が落ちている時でも、豆乳なら手軽に良質なたんぱく質を摂取できるので助かります。
骨の健康をサポートできる
授乳中は赤ちゃんにカルシウムを送り続けるため、ママの骨密度が一時的に低下することがあります。そんな時、豆乳に含まれる大豆イソフラボンには骨の健康をサポートする働きがあると言われています。
イソフラボンには骨粗しょう症の予防効果が期待できるほか、豆乳にはカルシウムやマグネシウムも含まれています。これらのミネラルは骨の形成に欠かせない栄養素です。
授乳期は特に骨の健康に気を配りたい時期。豆乳を取り入れることで、将来の骨粗しょう症予防にもつながる可能性があります。もちろん、豆乳だけでなく、小魚や乳製品、緑黄色野菜などバランスよく食べることが大切です。
忙しいママの美容・健康もサポートしてくれる
豆乳にはビタミンB群や葉酸、ビタミンEなど、女性の美容と健康に嬉しい栄養素も豊富に含まれています。特にビタミンB群は疲労回復やエネルギー代謝に関わる重要な栄養素です。寝不足や慣れない育児で疲れがちな授乳中のママの強い味方になってくれます。
また、大豆に含まれるサポニンやレシチンには、コレステロール値を下げる効果や肝機能を高める効果が期待できます。オリゴ糖による腸内環境改善効果も、産後の体調管理に役立つでしょう。
赤ちゃんのお世話に追われる日々で、自分の食事や健康ケアまで手が回らないことも多いはず。そんな時、1日1杯の豆乳が手軽な栄養補給となり、ママの健康維持をサポートしてくれるのです。
まとめ
豆乳は栄養豊富で体に優しい飲み物ですが、授乳中は「適量」がキーワードになります。1日コップ1杯(200ml)程度を目安に、食事と一緒に楽しむのがおすすめです。
飲みすぎによるお腹の不調やホルモンバランスへの影響が心配されることもありますが、適量であれば問題ないとされています。むしろ、良質なたんぱく質や骨の健康をサポートする成分、美容と健康に嬉しい栄養素がたっぷり含まれているので、授乳中のママの強い味方になってくれます。
授乳中は特に体調の変化に敏感になっているもの。新しく豆乳を取り入れる際は、少量から始めて様子を見ながら調整していくのが賢い方法です。体調や好みに合わせて、豆乳との付き合い方を見つけていきましょう。
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