産後の体調管理に気を配りながら、毎日の授乳に励む日々。実は身近な果物のプラムには、授乳中のママの体をやさしくサポートしてくれる栄養素がたっぷり。
今回はプラムの持つ栄養価と授乳中の食べ方について詳しくご紹介します。
プラムの基本情報
果物売り場でよく見かけるプラム。その特徴や栄養価について、詳しく見ていきましょう。季節の恵みである果物は、授乳中の栄養管理に大切な役割を担っています。
プラムとプルーンは同じもの?
スーパーの果物売り場で見かけるプラムは、実は日本すもも。丸みを帯びた形と、みずみずしい果肉が特徴です。国内栽培の半分以上を占めるのが、大石早生とソルダムという品種。一方、乾燥させて加工したものがプルーンと呼ばれ、主に西洋すももが原料として使用されています。
プラムは初夏から秋にかけて楽しめる旬の果物。品種によって色や形は若干異なりますが、皮の色は赤紫から黄色まで様々です。日本での栽培は明治時代から始まり、現在では全国各地で栽培されていますが、特に長野県や山梨県の生産量が多いことでも知られています。
プラムの栄養成分を確認
プラムには実に豊富な栄養素が含まれています。葉酸やビタミンC、カリウムといった大切なミネラル類が含まれているほか、水溶性食物繊維やポリフェノールも豊富。低カロリーで水分も多く含まれているため、授乳期の水分補給にも最適な果物といえます。
プラム100gあたりのカロリーはわずか39kcalと低く、ダイエットが気になる産後のママにもおすすめです。また、わずか100gの中に葉酸が約3μg、ビタミンCが約10mg、カリウムが約180mg含まれており、コンパクトながら栄養価の高い果物といえるでしょう。毎日の食事に取り入れることで、少しずつでも必要な栄養素を摂取できるのが魅力です。
【結論】授乳中もプラムは食べてOK!
結論から言えば、プラムは授乳中でも安心して楽しめる果物です。葉酸をはじめとする豊富な栄養成分に加え、クエン酸には鉄分の吸収を促進する働きも。授乳期に気をつけたい貧血の予防にも役立ちます。
授乳中は赤ちゃんに栄養を届けるため、ママの体は普段以上に栄養素を必要とします。特に母乳の質に影響するといわれるビタミンやミネラルは積極的に摂りたいもの。プラムに含まれる栄養素は母乳の質を高め、間接的に赤ちゃんの健康にも貢献します。また、酸味が強すぎないため、胃腸の調子が不安定になりがちな産後でも比較的食べやすい果物です。
授乳中にプラムを食べるメリット
プラムを食べることで得られる具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。日々の忙しさの中でも取り入れやすい、プラムの素晴らしい効果を知っておきましょう。
貧血予防に役立つ
授乳中は母乳への鉄分の移行が優先されるため、ママの体内で鉄分が不足しがちです。プラムそのものの鉄分含有量は多くありませんが、赤血球の産生に関与する葉酸を豊富に含んでいる点が特徴的。また、クエン酸の働きで、他の食品からの鉄分吸収も促進されます。
産後は出産時の出血の影響もあり、貧血になりやすい時期です。さらに授乳によって鉄分が消費されるため、二重の意味で鉄欠乏性貧血のリスクが高まります。貧血になると疲れやすくなり、気力も低下しがち。赤ちゃんのお世話に追われる中で体力が落ちると、育児がより大変に感じられてしまいます。プラムを食事に取り入れることで、無理なく貧血対策ができるのはとても心強いですね。
ミネラルや水分をしっかり摂れる
プラムには、ビタミンA・C、葉酸、カリウムなど、産後の体に必要不可欠なミネラルが豊富に含まれています。水分含有量も多く、授乳中の水分補給源としても理想的な果物といえるでしょう。
授乳中は赤ちゃんに母乳を届けるため、普段以上に水分摂取が必要になります。一般的に授乳中のママは1日あたり2.5〜3リットルの水分摂取が推奨されていますが、水だけでなく果物からの水分摂取も大切です。プラムの水分含有量は約85%と高く、おやつ感覚で水分補給ができます。
また、カリウムには体内の余分な塩分を排出してむくみを解消する効果も。産後はホルモンバランスの変化などからむくみやすくなるため、カリウム摂取は特に重要です。ビタミンAは母乳の質を高め、赤ちゃんの視力発達や免疫機能の発達をサポートする栄養素として知られています。
便秘解消効果が期待できる
産後の気になる症状の一つが便秘。プラムには水溶性・不溶性の食物繊維がバランスよく含まれており、自然な形での便秘解消が期待できます。特に皮に含まれるペクチンには整腸作用があり、腸内環境の改善に役立ちます。
産後は出産によるダメージや、ホルモンバランスの変化、生活リズムの乱れなどから便秘になりやすい時期です。特に帝王切開で出産した場合は、腸の動きが一時的に弱まり、便秘のリスクがさらに高まります。便秘は痔や肛門周囲の痛みの原因にもなるため、早めの対策が望ましいでしょう。
プラムに含まれる水溶性食物繊維は腸内で水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やします。また不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促進し、便の排出をサポートします。薬に頼らず、自然な形で便秘を解消できるのはプラムの大きな魅力です。毎日の食後に1〜2個のプラムを食べる習慣をつけることで、徐々に腸内環境が整っていくでしょう。
授乳中のプラムの食べ方
効果的なプラムの摂取方法について、具体的にご紹介します。日常生活にどのように取り入れると良いのか、実践的なアドバイスをまとめました。
皮ごと食べる
プラムの皮は薄く、食べやすいのが特徴。皮にはペクチンなどの有効成分が豊富に含まれているため、皮ごと食べることで栄養を効率的に摂取できます。ただし、一度に食べすぎると胃腸の調子を崩す可能性もあるため、適量を心がけましょう。
プラムを購入する際は、皮に張りと艶があり、軽く押すと少し弾力を感じるものを選ぶと良いでしょう。完熟した状態がもっとも甘みが増し、栄養価も高まります。洗う際は、農薬などが気になる場合は重曹水で優しく洗い、清潔なタオルで水気を拭き取ってから食べると良いでしょう。
皮に含まれるアントシアニンという色素成分には抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ効果も期待できます。産後の肌トラブルが気になるママにとっても、うれしい栄養素です。より効果的に栄養を摂取するためにも、可能な限り皮ごと食べることをおすすめします。
おやつとして活用する
低カロリーで水分が多いプラムは、授乳中のおやつとして最適です。果物由来の自然な甘みは、ケーキなどの菓子類と比べてより健康的。気軽に楽しめる果物として、ぜひ活用してみてください。
授乳中は赤ちゃんのお世話に追われて、ゆっくり食事をとる時間も限られがち。手軽につまめるプラムは忙しいママの強い味方になります。冷蔵庫で冷やしておけば、さっぱりとした甘さと食感が楽しめ、暑い季節の水分補給にもぴったりです。
プラムをおやつとして活用する際は、赤ちゃんが寝ている間や授乳の合間の小休憩時に食べると良いでしょう。手を洗ってすぐに食べられるので、わずかな空き時間を有効活用できます。甘いものが欲しくなった時も、カロリーを気にせず食べられるのが嬉しいポイントです。
他の食材と組み合わせる
プラムの栄養をより効果的に摂取するためには、他の食材との組み合わせも重要です。ビタミンCを含むプラムは、鉄分が豊富な食材と一緒に摂取することで、鉄分の吸収率を高める効果が期待できます。ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜との相性も抜群です。
例えば、ほうれん草のサラダにカットしたプラムを加えたり、小松菜の和え物にプラムのドレッシングを作ったりする方法があります。また、レバーなどの鉄分豊富な食材と一緒に調理することで、鉄分の吸収率をアップさせることができます。
プラムはヨーグルトに加えるのもおすすめです。ヨーグルトに含まれる乳酸菌とプラムの食物繊維が相互作用し、さらに腸内環境を整える効果が高まります。朝食やおやつとして、ヨーグルトにカットしたプラムとはちみつを少し加えるだけで、栄養価の高い一品になりますよ。
まとめ
プラムは授乳中のママの体調管理をサポートしてくれる心強い味方です。葉酸やビタミンC、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれており、貧血予防や便秘解消、むくみの軽減など様々な効果が期待できます。適量を目安に、毎日の食生活に取り入れることで、より健やかな授乳生活を送ることができます。
栄養価が高く水分も豊富なプラムは、忙しい育児生活の中でも手軽に栄養補給ができる理想的な果物といえるでしょう。皮ごと食べることで栄養効率も高まり、様々な食材との組み合わせによってさらに効果的に栄養素を摂取することができます。
授乳中は特に体調管理が重要です。プラムを上手に活用して、ママも赤ちゃんも健やかに過ごせる日々を送りましょう。妊娠サポートナビ.comには授乳中の食事に関する記事もたくさんあります。ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
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