妊娠中の食事で悩むことって、たくさんありますよね。特に豆乳は栄養価が高いと言われていますが、実際のところどうなんだろう?と迷っている方も多いはず。
豆乳には妊娠中のママと赤ちゃんをサポートする栄養素がたっぷり含まれていますが、飲みすぎには注意が必要です。
この記事では、妊娠中の豆乳摂取の目安やメリットについて詳しくお伝えします。
妊娠中も豆乳は飲んでOK!要チェックの成分は?
妊娠中は食べ物や飲み物に気を使う時期ですが、豆乳は基本的に安心して飲めます。
豆乳には、妊娠中のママと赤ちゃんの健康をサポートする様々な栄養素が含まれています。ただし、含まれる成分によっては摂取量に気をつけたいものもあります。
ここでは豆乳に含まれる主な栄養素とその効果について見ていきましょう。
植物性たんぱく質
豆乳の最大の魅力は、何といっても良質な植物性たんぱく質が豊富に含まれていることです。
妊娠中はママの体の変化や赤ちゃんの成長のために、普段よりもたんぱく質が必要になります。大豆由来のたんぱく質は体に優しく、消化吸収もよいので妊娠中の体調が不安定な時期にもぴったりです。
植物性たんぱく質には、動物性たんぱく質と比べて脂肪分が少なく、コレステロール値も上昇しにくいという特徴があります。つわりで肉や魚が食べづらい時期にも、豆乳なら手軽にたんぱく質を補給できますよ。朝の一杯や小腹が空いた時のおやつ代わりにも最適です。
大豆イソフラボン
豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをすることで知られています。更年期障害の緩和などに効果があるとされていますが、妊娠中は過剰摂取に注意が必要です。
市販の豆乳に含まれるイソフラボン量は、商品によって異なりますが無調整豆乳で200ml(1パック)に約25~30mgが一般的です。パッケージの栄養成分表示を確認し、豆腐や納豆などの大豆製品全体での1日の摂取量を把握しておくと良いでしょう。
葉酸
葉酸は、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、特に妊娠初期の積極的な摂取が推奨されている栄養素です。
豆乳200ml(1パック)あたりの葉酸含有量は、無調整豆乳で約56μg、調整豆乳では約62μgが目安ですが、商品によっても異なるので成分表示を確認するとよいでしょう。
成人女性の葉酸摂取推奨量は240μgですが、妊娠初期には640μg(食事から240μg、サプリメントから400μg)、妊娠中期・後期では食事から480μgの摂取が推奨されています。
豆乳だけで必要量をすべて摂取することはできないため、緑黄色野菜や果物などと組み合わせてバランスよく摂取することが大切です。
サポニン
豆乳に含まれるサポニンは、脂肪の吸収を抑制する働きと抗酸化作用を持っています。
さらにサポニンには血中コレステロールを下げる効果もあり、妊娠中の健康維持にも役立ちます。血液循環を良くすることでむくみの軽減にも効果が期待でき、妊娠後期のむくみに悩む時期に嬉しい成分です。
レシチン
豆乳に含まれるレシチンには、悪玉コレステロールを減少させ、血流を促進する働きがあると言われています。妊娠中は血行が滞りがちになるので、血流改善効果のあるレシチンは特に重要な栄養素です。
レシチンは脳の神経伝達物質の材料にもなるため、赤ちゃんの脳の発達にも良い影響を与えるとされています。また、レシチンには脂肪を乳化する作用もあるため、妊娠中の脂肪の代謝をサポートしてくれます。
肌荒れ防止にも効果があるとされており、妊娠中のホルモンバランスの変化による肌トラブルにも役立つかもしれません。
妊娠中の豆乳で気を付けたいポイント
豆乳は栄養価が高く妊娠中にも嬉しい飲み物ですが、適切な量を守って摂取することが大切です。
ここでは妊娠中の豆乳摂取で特に気をつけたいポイントについてご紹介します。正しい知識を持って、安心して豆乳を楽しみましょう。
1日コップ1杯を目安にする
妊娠中の豆乳摂取量は、1日コップ1杯(200ml程度)を目安にするのがおすすめです。先ほども触れたように、大豆イソフラボンの1日の摂取目安量は70~75mgとされており、豆乳だけでなく他の大豆製品も食べる場合は、総摂取量に注意が必要です。
豆乳の飲みすぎはイソフラボンの過剰摂取につながり、ホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性があります。特に妊娠中はホルモンが大きく変動する時期なので、過剰摂取は避けるべきです。
【アレルギー対策】少量から取り入れる
豆乳は基本的に安全な飲み物ですが、大豆アレルギーのある方は注意が必要です。これまであまり豆乳を飲む習慣がなかった方は、妊娠中に急に大量に飲み始めるのではなく、少量から様子を見ながら取り入れることをおすすめします。
アレルギー症状には個人差があり、軽い場合は口の周りのかゆみや湿疹程度で済みますが、重症の場合はアナフィラキシーショックを起こす危険もあります。
初めて豆乳を飲む際は少量から始め、異常がないか30分程度様子を見てから徐々に量を増やしていくと安心です。もし少しでも違和感や不調を感じたら、すぐに摂取を中止して医師に相談しましょう。
大豆イソフラボン入りサプリメントとの併用は避ける
妊娠中は大豆イソフラボン入りのサプリメントと豆乳の併用は避けるべきです。
先述したように、大豆イソフラボンの過剰摂取はホルモンバランスに影響を与える可能性があります。市販の豆乳と通常の食事から摂取する大豆イソフラボン量であれば問題ありませんが、意図的にサプリメントとして付加的に摂取する必要はありません。
また、産後の母乳育児中も大豆イソフラボンの過剰摂取には気をつける必要があります。授乳中も適量を守り、バランスの良い食生活を心がけましょう。
【妊娠中×豆乳】よくある質問
妊娠中の豆乳摂取について、多くのママが疑問に思うことをQ&A形式でまとめました。
もちろん個人差もありますので、不安な点は医師や専門家に相談することをおすすめします。
Q. 豆乳は毎日飲んでも大丈夫?
1日コップ1杯(200ml程度)なら毎日飲んでも問題ありません。豆乳飲料の小さめの紙パックのほとんどが200mLなので、紙パック1つと覚えておいても良いでしょう。
大豆イソフラボンの摂取目安(70~75mg/日)を超えないように気をつけましょう。無調整豆乳の場合、200mlあたり約25~30mgのイソフラボンが含まれていると言われています。
ただし、他の大豆製品(豆腐、納豆、味噌など)も日常的に食べている場合は、それらも含めた総摂取量に注意が必要です。また、個人の体質や体調によっても影響は異なりますので、体調の変化には敏感になり、違和感を感じたら摂取量を調整しましょう。
妊娠中は、これまで問題なく飲めていた方も念のため少量から始めて様子を見ることをおすすめします。アレルギー体質の方や不安がある場合は、必ず医師に相談してください。
Q. 牛乳との栄養素の違いは?
豆乳と牛乳は似た飲み物ですが、含まれる栄養素には大きな違いがあります。
豆乳は植物性たんぱく質や鉄分が豊富で、牛乳はカルシウムやビタミンB群が豊富という特徴があります。妊娠中はどちらも大切な栄養源ですので、体質や好みに合わせて取り入れるとよいでしょう。
牛乳が苦手な方や乳糖不耐症の方、カロリーや脂質が気になる方にとっては、豆乳の方が選びやすいかもしれません。
Q. 豆乳のにおいが苦手です。どうすれば飲みやすくなりますか?
牛乳と1:1で割って飲むと豆臭さが和らぎ、栄養バランスも良くなっておすすめです。
また、市販の豆乳飲料でも、バニラやココア、抹茶、いちごなど様々なフレーバーが販売されています。飲みやすく工夫されているので、無調整豆乳の味が苦手な方におすすめです。ただし、フレーバー付きの豆乳飲料は砂糖が使われていることも多いので、カロリーや糖質には注意しましょう。
自宅で工夫する場合は、バナナやりんごなどの果物と一緒にミキサーにかけてスムージーにしたり、豆乳コーヒーや豆乳紅茶にするのもおすすめです。
豆乳を使ってホットケーキやプリンなどのデザートを作って楽しむのも良いですよ。
まとめ
豆乳には植物性たんぱく質、葉酸、サポニン、レシチンなど、妊娠中のママと赤ちゃんにとって嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
ただし、大豆イソフラボンの過剰摂取には注意が必要で、1日コップ1杯(200ml程度)を目安に摂取することが推奨されています。他の大豆製品と合わせた総摂取量にも気を配りましょう。
豆乳のにおいが苦手な方でも、フレーバー付きの豆乳飲料を選んだり、果物と混ぜてスムージーにしたりと、工夫次第で美味しく楽しめます。
また、大豆アレルギーの心配がある方は、少量から始めて様子を見ながら取り入れることが大切です。もし不安なことがあれば、必ず医師や栄養士に相談することをおすすめします。
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