キウイは栄養価が高く、妊娠中に特に必要な葉酸が豊富に含まれています。 酸味がしっかりとして、つわりの時期でも比較的食べやすい果物として人気ですが、妊娠中に食べても本当に大丈夫なのでしょうか。
実は、国産キウイは妊娠中に積極的に摂りたい果物のひとつなんです。 しかし、食べ方や量には気をつけたいポイントがいくつかあります。今回は、国産キウイの安全性や栄養価、そして妊娠中でも美味しく食べられるレシピまで詳しくお伝えしていきます。
国産キウイについて知っておきたいこと
妊娠中の食事について考える時、まずその食材について詳しく知っておくことが大切です。国産キウイの種類や産地、含まれる栄養成分について見ていきましょう。
国産キウイの種類と旬
国産キウイには主に緑肉種と黄肉種の2種類が流通しています。
国内産のキウイは10月下旬から4月~5月頃に旬を迎えます。 特に冬から春にかけての時期は、完熟したキウイの美味しさを存分に味わえる季節です。妊娠中の食欲が落ちている時でも食べやすいでしょう。
国産キウイの主な産地はどこ?
日本のキウイ栽培は意外に盛んで、愛媛県、福岡県、和歌山県が生産量の上位を占めています。愛媛県では特に「レインボーレッド」という品種が有名で、果肉の中心部が赤く美しい見た目が特徴的です。これらの地域は温暖で日照時間が長く、キウイの栽培に適した気候条件が整っているのです。
産地によって微妙に味わいが異なることもあるので、いろいろな産地のキウイを試してみるのも楽しいかもしれません。
キウイに含まれる主な栄養成分
キウイは「栄養フルーツの王様」と呼ばれるほど栄養価が高い果物です。特に妊娠中に重要なビタミンCや葉酸、食物繊維、カリウムなどが豊富に含まれています。
キウイに含まれる葉酸は胎児の神経管閉鎖障害を予防し、造血作用にも重要な役割を果たします。 葉酸は熱に弱い性質がありますが、キウイは生で食べられるため、この大切な栄養素を効率よく摂取することができるのです。
栄養成分 | 含有量(100gあたり) | 妊娠中の効果 |
---|---|---|
ビタミンC | 69mg | 免疫力向上・美肌効果・鉄分の吸収促進 |
葉酸 | 25μg | 胎児の神経管閉鎖障害予防・造血作用 |
食物繊維 | 2.5g | 便秘解消・血糖値の急激な上昇を抑制 |
カリウム | 290mg | むくみ改善・血圧調整 |
ビタミンCの含有量は柑橘類よりも多く、レモンの約1.5倍もの量が含まれています。妊娠中は免疫力が下がりやすいため、このビタミンCが風邪予防にも役立ってくれるでしょう。
妊娠中に国産キウイを食べていいの?
妊娠中の食事については心配事が多いもの。キウイについても、本当に食べても大丈夫なのか、どのくらいの量が適切なのか、注意点はあるのかなど、詳しく見ていきましょう。
【OK】国産キウイは妊婦さんにもおすすめ!
国産キウイは妊娠中に積極的に摂取したい果物のひとつです。 先ほどご紹介した栄養成分が、妊娠中の体や胎児の発育に多くのメリットをもたらしてくれます。
特に妊娠初期のつわりの時期には、酸味のあるキウイが食べやすいと感じる方が多いようです。吐き気がある時でも、冷やしたキウイなら口にしやすく、水分補給にも役立ちます。また、キウイの自然な甘みと酸味が口の中をさっぱりとさせてくれるため、食後の口直しとしても優秀です。
妊娠中に意識して摂りたい栄養素も豊富で、便秘やむくみの対策、免疫力の維持、美肌づくりにも役立ちます。 妊娠中は肌荒れに悩む方も多いのですが、キウイに含まれるビタミンCとビタミンEが肌の調子を整えてくれるでしょう。
摂取量の目安はどれくらい?
体に良いキウイですが、やはり適量を守ることが大切です。キウイは1日1個程度が適量とされています。 中サイズのキウイ1個は約100gほどで、これが妊娠中の果物摂取量として理想的な量といえるでしょう。
キウイには果糖が多く含まれているため、食べ過ぎると体重増加や妊娠糖尿病のリスクが高まる可能性があります。
安心して食べるための注意点
国産キウイは安全性が高いとはいえ、妊娠中はより衛生面に注意を払う必要があります。食べる前には必ず流水でよく洗い、皮をむいてから食べるようにしましょう。
キウイの皮には産毛がびっしりと生えており、ここに雑菌が付着している可能性があります。また、皮自体も食べることはできますが、妊娠中は消化器官への負担を考慮して皮をむいて食べることをおすすめします。
また、キウイは追熟する果物なので、購入時の硬さによって食べ頃が変わります。硬すぎるキウイは酸味が強すぎて胃に負担をかける場合があるので、適度に柔らかくなってから食べるのが良いでしょう。指で軽く押して少し弾力を感じる程度が食べ頃です。
妊娠中におすすめの国産キウイレシピ
キウイをそのまま食べるのも美味しいですが、ひと手間加えることでより食べやすく、栄養価もアップしたメニューにすることができます。妊娠中でも安心して作れる簡単レシピをご紹介します。
キウイヨーグルト
最もシンプルで栄養価の高い組み合わせが、キウイとヨーグルトです。完熟キウイをざく切りにして、プレーンヨーグルトと混ぜ合わせるだけで完成します。 つわりの時期でも食べやすく、カルシウムとビタミンCを同時に摂取できる優秀なメニューです。
より美味しく食べるコツは、キウイの切り方にあります。あまり小さく切りすぎず、1cm角程度のざく切りにすることで、キウイの食感と甘酸っぱさを存分に楽しむことができます。ヨーグルトは無糖のものを選び、キウイの自然な甘みを活かすのがポイントです。
暑い時期や食欲がない時には、キウイヨーグルトアイスもおすすめです。フォークで潰したキウイに少量の砂糖、レモン汁、ヨーグルトを混ぜて冷凍庫で2~3時間固めるだけ。生クリーム不使用でヘルシーなのに、まるでアイスクリームのような美味しさです。
バナナとキウイのスムージー
朝食や間食に最適なのが、フルーツスムージーです。キウイ1個、バナナ半分、りんご4分の1個、プレーンヨーグルト大さじ2、牛乳または豆乳100ml、蜂蜜小さじ1をミキサーで撹拌し、グラスに注いで完成です。
作り置きはせず、作ったらすぐに飲み切るようにしてください。妊娠中は食中毒のリスクが高いため、生のフルーツを使ったドリンクは新鮮なうちに摂取することが大切です。
キウイサラダ
グリーンキウイの程よい酸味を活かしたサラダは、食欲がない時でも食べやすい一品です。レタス、セロリ、ブロッコリーなどの野菜と一緒に盛り付け、キウイを薄くスライスしてトッピングします。
ゆで卵やプロセスチーズをトッピングすると、見た目もおしゃれでタンパク質もプラスできます。 妊娠中に必要なタンパク質を美味しく摂取できる上、キウイの酵素がタンパク質の消化を助けてくれるでしょう。
ドレッシングは市販のものよりも、オリーブオイルとレモン果汁、塩で作ったシンプルなものがおすすめです。食物繊維が豊富で、満腹感も得られるため、体重管理が気になる妊娠中期以降にも活用できます。彩りも美しく、目でも楽しめるメニューなので、食欲がない時の気分転換にもなるでしょう。
まとめ
国産キウイは妊娠中に安心して食べられる栄養豊富な果物です。葉酸やビタミンC、食物繊維、カリウムなど、妊娠中に特に必要な栄養素がバランスよく含まれています。
そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトと組み合わせたり、スムージーにしたり、サラダにトッピングしたりと、様々な食べ方で楽しむことができます。妊娠中の食事は赤ちゃんの健やかな成長のためにとても大切です。 国産キウイのような栄養価の高い食材を上手に取り入れながら、バランスの良い食生活を心がけていきましょう。
何か不安なことがあれば、かかりつけの産婦人科医に相談することも忘れずに。妊娠サポートナビ.comには妊娠中の食事に関する記事もたくさんあります。ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
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