お正月が近づくと、授乳中のママたちから「おせち料理って食べても大丈夫かな?」という声がよく聞かれます。赤ちゃんのために母乳をあげているからこそ、口にするものには気を使いたいですよね。
実は授乳中でもおせち料理は基本的に楽しめるんです。ただし、塩分や糖分が多めな料理が多いので、ちょっとした工夫と注意が必要です。せっかくのお正月、安心して楽しむためのポイントを詳しくお伝えします。
授乳中におせちは食べても大丈夫?
授乳中のママにとって、お正月のおせち料理は楽しみでもあり、心配の種でもありますよね。結論から言うと、基本的にはおせち料理を楽しんでも問題ありません。ただし、いくつかのポイントを押さえておくことで、より安心して美味しいお正月を過ごせますよ。
授乳中でもおせちは基本的にOK!
おせちは縁起物として多くの料理が並びますが、授乳中に食べてはいけないものはほとんどありません。ただし、高カロリー・高脂肪な料理が続くと乳腺炎などのトラブルにつながることもあるため、食べ過ぎには注意しましょう。
その中でも特に気になるのが「お餅」です。昔から「お餅を食べると母乳が詰まる」と言われることがありますが、実は医学的な根拠はありません。ただ、お餅は美味しくてつい食べ過ぎてしまいがちで、カロリーも高め。授乳中は適量を心がけることが安心です。
母乳の質そのものは普段の食事で大きく変わることはなく、基本的には好きなものを食べても大丈夫です。
ただし、赤ちゃんにアレルギーが疑われる場合は注意が必要です。卵や魚介類などの成分が母乳にごくわずかに移行することがあり、その微量で反応が出る赤ちゃんもいます。おせち料理には卵やえび、かになどアレルギーの原因になりやすい食材が含まれるため、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ試すのが安心です。
おせち料理の栄養バランスを意識しよう
おせちは日持ちを良くするために塩分や糖分が多めなので、煮しめや酢の物、かまぼこなど加熱済みの品を中心に、野菜やたんぱく質もバランスよく取り入れることが大切です。伝統的なおせち料理には、実は栄養バランスを考えた知恵がたくさん詰まっているんです。例えば、煮しめは野菜がたっぷり摂れますし、なますは酢の物で消化を助けてくれます。
高カロリーな食材や甘いものは控えめにし、ご飯や具沢山の味噌汁など和食中心のメニューを意識すると安心です。お正月だからといって、おせちだけで済ませるのではなく、いつもの食事にプラスαという感覚で楽しむのがいいですね。
授乳中におせちを食べるときの注意点
保存期間が長いおせちは食材が劣化しやすいため、冷蔵庫でしっかり保存し、食べる分だけ取り分けて残りはすぐ冷蔵庫に戻すのがポイントです。お正月は来客も多く、ついおせちを出しっぱなしにしがちですが、赤ちゃんのためにも衛生管理はしっかりしましょう。
作り置きから時間が経ったものや、見た目や匂いに異変があるものは避けるようにしましょう。「もったいない」と思っても、赤ちゃんとママの健康が第一です。少しでも「あれ?」と思ったら、無理に食べないようにしましょうね。
授乳中に避けたいおせち料理
授乳中だからこそ、赤ちゃんのことを考えて避けたい食材もあります。でも、完全に我慢する必要はありません。量を調整したり、代替品を選んだりすることで、お正月の雰囲気を楽しむことができますよ。
塩分・糖分が多い食品は控えめに
数の子やいくら、黒豆などは塩分や糖分が高いので、食べ過ぎるとむくみや乳腺炎のリスクが高まります。1~2口程度に抑えるのが安心です。特に数の子やいくらは塩漬けになっているものが多く、塩分がとても高いんです。黒豆も甘く煮てあるので、糖分がたっぷり。美味しいけれど、ほどほどにしておきましょうね。
おせち料理 | 主な注意点 | おすすめ摂取量 |
---|---|---|
数の子 | 塩分が非常に高い | 1~2切れ程度 |
いくら | 塩分が高い、生もの | 小さじ1杯程度 |
黒豆 | 糖分が多い | 5~6粒程度 |
栗きんとん | 糖分・カロリーが高い | 大さじ1~2杯程度 |
伊達巻 | 糖分が多い | 1~2切れ程度 |
お餅やだんごは高カロリーなうえ、食べ過ぎると乳房が張りやすくなるため、1日1個程度にするのがおすすめです。お雑煮のお餅って、ついおかわりしたくなりますよね。でも、1個のお餅はご飯茶碗1杯分のカロリーがあるんです。野菜たっぷりのお雑煮にして、満足感を得るのがコツですよ。
生ものや保存状態に注意が必要な料理
数の子やいくらなどの生ものは、食中毒リスクがあるため授乳中もできるだけ避けると安心です。特に保存状態が悪いと、細菌が繁殖しやすくなります。授乳中は免疫力も低下しがちなので、いつも以上に注意が必要なんです。
おせちは作り置きが多いので、保存状態が悪いと菌が繁殖しやすくなります。冷蔵保存を徹底し、加熱済みのものを選びましょう。市販のおせちを購入する場合は、信頼できるお店から買うことも大切です。手作りする場合は、作ってから早めに食べきるようにしましょうね。
高脂肪・高カロリーな揚げ物や肉料理
焼肉、天ぷら、から揚げ、フライドポテトなどの高脂肪料理は、乳腺炎の原因になりやすいので控えめにしましょう。脂っこい食事が続くと、母乳の質が変わって赤ちゃんが飲みにくくなることもあるんです。せっかくのお正月だから、みんなと同じものを食べたい気持ちはよくわかります。でも、量を調整することで、楽しみながら健康も守れますよ。
牛肉や豚肉などの四足動物の肉は伝統的におせちでは避けられてきましたが、近年は気にしない家庭も増えています。気になる場合は鶏肉や魚中心にすると安心です。鶏肉は脂肪分が少なく、たんぱく質も豊富なので授乳中にもおすすめです。お煮しめに鶏肉を入れたり、焼き鳥を添えたりすると、満足感もアップしますよ。
授乳中のおせちに関するよくある質問
お正月は親戚が集まる機会も多く、授乳中のママにとっては気を使う場面も増えますよね。よくある質問と対処法をまとめました。参考にしてみてくださいね。
Q.親戚の集まりでおせちを断りたいときはどうする?
「産院から控えるように言われている」「体調管理のために食事を制限している」といった理由を伝えると、角が立ちにくいです。親戚の集まりって、断りづらい雰囲気がありますよね。でも、赤ちゃんとママの健康が一番大切です。「お医者さんから言われている」という理由は、みんなが納得しやすい魔法の言葉なんです。
自分でうまく伝えられない場合は、夫から義両親に説明してもらうとスムーズです。パートナーの協力は本当に心強いですよね。事前に夫婦で話し合って、どう伝えるか決めておくと安心です。「妻が授乳中で食事に気をつけているんです」と夫から言ってもらえば、義両親も理解してくれやすいはずです。
Q. 授乳中でもお正月にお酒やコーヒーは飲んでいいの?
アルコールは赤ちゃんの発育や脳の発達に悪影響を及ぼすため、授乳中は控えるのが基本です。お正月といえばお屠蘇や日本酒で乾杯したくなりますが、赤ちゃんのためにぐっと我慢。アルコールは母乳に移行してしまうので、赤ちゃんがアルコールを摂取することになってしまうんです。
カフェインも過剰摂取は赤ちゃんの寝つきが悪くなるなどの影響があります。1日1~2杯程度のコーヒーやお茶なら問題ないが、授乳前の摂取は避けましょう。朝の1杯のコーヒーは、ママのリラックスタイムとして大切ですよね。授乳直後に飲むようにすれば、次の授乳までに時間が空くので安心です。
Q. 乳腺炎が心配な時の食事の工夫は?
脂っこい料理や甘いものを控え、ご飯や野菜中心の和食メニューを選ぶと乳腺炎予防になります。乳腺炎になると本当につらいですよね。予防が何より大切です。和食は脂肪分が少なく、野菜もたっぷり摂れるので、授乳中のママにぴったりなんです。
具だくさんの味噌汁や煮物、あえ物など、消化がよく栄養バランスの良い料理がおすすめです。根菜たっぷりの煮物は体も温まりますし、ほうれん草のおひたしや小松菜の煮浸しなど、緑黄色野菜も積極的に取り入れましょう。味噌汁に豆腐や野菜をたっぷり入れれば、それだけで栄養満点の一品になりますよ。
まとめ
授乳中でもおせち料理は楽しめます。ただし、塩分や糖分が多い料理、生もの、高脂肪食品は控えめにすることが大切です。数の子やいくら、黒豆などは少量に抑え、加熱済みの安全な食材を中心に選ぶことで、赤ちゃんにもママにも優しいお正月を過ごせます。
お餅は1日1個程度、甘いものも少量ずつ楽しむなど、量を調整しながら食べることがポイントです。野菜たっぷりの煮物や酢の物、かまぼこなど、栄養バランスの良いおせちを選んで、水分補給もしっかり行いましょう。親戚の集まりで困ったときは、「医師の指示」を理由にしたり、パートナーに協力してもらったりすることで、スムーズに対応できます。
アルコールは避け、カフェインも1日1~2杯程度に抑えることが大切です。乳腺炎が心配な場合は、和食中心の食事を心がけ、体調の変化に注意しながら過ごしましょう。授乳中だからこそ、赤ちゃんとママの健康を第一に考えながら、家族みんなで楽しいお正月を迎えてくださいね。
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