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授乳中につと巻きは大丈夫?練り物の保存料や添加物に気をつけたいポイント

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授乳中の食べ物

この記事は栄養士によって監修されています

この記事を監修された先生

中村あゆみ先生

中村 あゆみ 先生

東京農業大学応用生物科学部卒業。食品企業での勤務経験を経て、都内保育園で栄養士として従事。妊娠中のお母さんへの栄養相談や食育活動に携わる。現在は茨城県内のこども園で子供たちの食育指導や献立作成を担当。茨城県栄養士会所属。

中村先生の詳細プロフィール

産後のひと息つく時間に、ふっとお惣菜コーナーで手が止まったことはないでしょうか。つと巻きを見て、「授乳中でも食べていいのかな」とちょっと不安になった方、実はとても多いんです。

練り物全般に含まれている保存料や添加物が母乳を通じて赤ちゃんに届いてしまうんじゃないかと心配されるのは、とても自然なことです。でも、正しい知識があれば、必要以上に怖がらずに済みます。

この記事では、つと巻きをはじめとした練り物が授乳中にどう影響するのか、保存料の仕組みと母乳への移行、そして食べるときのコツをまとめてお伝えします。

そもそもつと巻きってどんな食べ物?練り物の基本を知ろう

つと巻きは、魚のすり身を使った魚肉練り製品の仲間です。同じ仲間のかまぼこやちくわ、はんぺんと並ぶ、日本の食卓でなじみ深い加工食品です。

つと巻きの主な原材料と栄養素

つと巻きの主原料は魚のすり身です。スケトウダラなどの白身魚をすり潰し、卵白や砂糖、でんぷん、食塩などを混ぜて成形したものが基本の形で、中に錦糸卵や椎茸、三つ葉などを巻き込んだものが多く見られます。

魚肉練り製品は良質なたんぱく質を手軽に摂れる食品でもあります。授乳期にしっかり摂りたいたんぱく質を含んでいる点では、食材としての魅力もあります。

栄養素 つと巻き(100g当たりの目安) 授乳期に嬉しいポイント
たんぱく質 約10〜12g 母乳の原料となる重要な栄養素
脂質 約1〜3g 比較的脂質が少なく、乳腺トラブルになりにくい
食塩相当量 約1.5〜2.0g 注意が必要:1日の摂取量に計算が必要

魚を原料にしたたんぱく質は消化しやすい一方で、製造工程で食塩や各種添加物が使われるため、食べ方には少し注意が必要になってきます。

市販のつと巻きに使われる主な食品添加物

スーパーで売られているつと巻きをはじめとした魚肉練り製品には、いくつかの食品添加物が使われているケースがあります。

最もよく使われるのが保存料のソルビン酸(またはソルビン酸カリウム)です。かまぼこやちくわ、ハムなどの加工食品に広く使われている保存料で、カビや細菌の増殖を抑え、食品を安全に保つ役割を果たしています。

ほかにも、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、乳化剤などが使われることがあります。これらの添加物は、食品衛生法の使用基準に従った範囲で使われており、厚生労働省が安全性を評価した上で使用を認めているものです。

食品添加物は厚生労働省が安全性を評価したうえで使用を認めています。人の健康を損なうおそれのない範囲で成分の規格や使用基準が定められています。

「無添加」表示の練り物との違い

最近では、保存料や添加物を使わない「無添加」を謳った魚肉練り製品も増えてきました。添加物を使わない分、賞味期限が短くなる傾向がありますが、授乳中が気になる方は無添加タイプを選ぶのもひとつの方法です。

ただ、「保存料不使用」と書いてあっても、他の添加物でその機能を代替している商品もあります。気になる場合は、裏面の原材料欄をじっくり確認してみてください。「保存料不使用=完全無添加」ではないことを知っておくだけで、商品選びの目が少し変わります。

授乳中に食品添加物を食べると母乳に移行するの?

添加物が入った食品を食べたら、そのまま母乳に入り込むんじゃないか——そう思うと、ドキッとしますよね。でも、母乳が作られる仕組みを知ると、少し安心できます。

母乳が作られるメカニズムと添加物の関係

母乳は、血液から作られています。食べたものが消化・吸収されて血液となり、ホルモンの働きによって母乳に変換される、という流れです。

食品添加物が体内に入ると、消化管で代謝・分解されたあと、血液に移行します。そこから母乳に移行する量は、もとの摂取量よりもさらに少なくなります。ソルビン酸については、通常の脂肪酸(カプロン酸)と同様に生体で代謝されるとされており、通常の食事の範囲であれば過剰摂取になる可能性は低いとされています。

母乳の約9割は水分で構成されています。母乳の質や量に最も影響するのは、水分補給と栄養バランスです。

本当に注意すべきは添加物より「塩分」

つと巻きを含む練り物全般で、授乳中に最も気をつけたいのは添加物よりも塩分(食塩)の量です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、女性の1日あたりの食塩目標量は6.5g未満とされています。

※食塩摂取量の基準については1日の塩分摂取量の目安もご参照ください。つと巻き100gあたりの食塩相当量は1.5〜2.0g程度あるため、他の食事での塩分と合わせると、気づかないうちにオーバーしてしまうことがあります。

塩分の摂りすぎは、血液がドロドロになりやすくなるとも言われており、母乳の質に影響が出る可能性があります。また、授乳期は水分をたくさん消費するため、塩分が多いとのどが渇きやすくなり、水分摂取が必要以上に増えてしまうこともあります。

練り物は塩分がかなり含まれています。つと巻きや他の練り物を食べるときは、1日トータルの塩分量を意識しながら量を調整するようにしましょう。

加工食品を食べるときの基本的な考え方

産後の授乳期は、ただでさえ体力的にも精神的にも消耗する時期です。毎食添加物に神経を尖らせるのは、正直しんどいですし、そのストレス自体が母乳の量を減らしてしまうこともあります。

大切なのは、特定の食品を「絶対ダメ」と禁止するのではなく、バランスを保ちながら食べる量と頻度を調整するという考え方です。つと巻きを少量食べたことで赤ちゃんに深刻な影響が出るようなことは、通常の食生活の範囲ではほぼないとされています。

授乳中につと巻きを食べるときに気をつけたいこと

「食べていいとわかったけど、どのくらい、どんなふうに食べたらいいの?」という疑問に、実際の食べ方のコツでお答えします。

1回の量と頻度の目安

つと巻きは1〜2切れ程度を副菜のひとつとして取り入れるのが、食べすぎない目安です。主食・主菜・副菜がそろった食事の中に、ちょこんと添える形が理想的です。

授乳中の食事で大切なのは、まずたんぱく質(魚、肉、卵、大豆製品)、次にカルシウム(乳製品、小魚)、鉄分(ほうれん草、レバー、納豆)をしっかり摂ること。練り物はたんぱく質を補う副菜のひとつとして位置づけると、食事全体のバランスが取りやすくなります。

毎日食べるのは塩分が気になりますが、週に2〜3回程度、少量であれば特に問題はないでしょう。

できれば選びたい!添加物が少ない練り物の見分け方

原材料欄が短いほど、添加物が少ない傾向があります。スーパーで商品を手に取ったとき、裏面の原材料欄に並んでいる文字数をぱっと見てみてください。

シンプルな原材料のもの、地元の豆腐店や鮮魚店が製造している練り物は、添加物が少ないことが多いです。また、デパートの地下食品売り場や道の駅などでも、素材にこだわった練り物が見つかることがあります。

原材料欄が「魚肉、卵白、でんぷん、砂糖、食塩」などシンプルなものを選ぶと、添加物が少なくなります。

一緒に食べると安心感が増す食材の組み合わせ

練り物を食べるとき、一緒に組み合わせる食材を工夫すると、食事全体のバランスがぐっと整います。

たとえば、おでんにつと巻きを入れるなら、大根や昆布、こんにゃくなど食物繊維が豊富な食材と一緒にどうぞ。汁は塩分が高いため、具材中心に食べるのがポイントです。煮物の具のひとつに加えるときは、カリウムが豊富なじゃがいもや根野菜と合わせると、塩分のバランスが取りやすくなります。

野菜をたっぷり使った料理に少量添えるイメージで食べると、塩分も添加物も自然と量が抑えられます。

カリウムを多く含む野菜(じゃがいも、ほうれん草、アボカドなど)には、ナトリウム(塩分)の排出を助ける働きがあります。練り物と野菜を一緒に食べるのは、理にかなった組み合わせです。

まとめ

授乳中につと巻きを食べることは、基本的に問題ありません。食品添加物の母乳への移行量は少なく、日常的な食事の範囲で赤ちゃんに深刻な影響が出ることはほぼないとされています。

それよりも気をつけたいのは塩分の摂りすぎです。練り物全般に食塩がしっかり含まれているため、1日の食塩摂取量を意識しながら、1〜2切れ程度を副菜として取り入れる食べ方が安心です。

添加物の少ない製品を選ぶことも、気になる方には有効な方法です。原材料欄をチェックして、シンプルな表示のものを選ぶ習慣をつけてみてください。産後の忙しい毎日に、お惣菜や加工食品を上手に取り入れながら、無理なく食事を楽しんでほしいと思います。

食べたいものを我慢しすぎてストレスが溜まるのは、母乳育児にとっても良くありません。「これは食べていい?」という不安が出てきたら、かかりつけの産婦人科や助産師さんに気軽に相談してみてくださいね。

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