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授乳中の栗には注意すべき?母乳への影響から適量まで総まとめ

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授乳中の食べ物

この記事は栄養士によって監修されています

この記事を監修された先生

中村あゆみ先生

中村 あゆみ 先生

東京農業大学応用生物科学部卒業。食品企業での勤務経験を経て、都内保育園で栄養士として従事。妊娠中のお母さんへの栄養相談や食育活動に携わる。現在は茨城県内のこども園で子供たちの食育指導や献立作成を担当。茨城県栄養士会所属。

中村先生の詳細プロフィール

実は知っているようで意外と難しい、授乳中の栗の摂り方。栗には授乳中のママの健康を支える豊富な栄養が含まれています

この記事では、どのくらい食べれば良いのか、気をつけるべきポイントは何なのか。栄養面から保存方法、そして美味しいレシピまで、すべてをまとめてご紹介します。

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授乳中の栗は食べても大丈夫?

栄養豊富な栗は、実は授乳中のママにとって心強い味方です。栄養補給はもちろん、やさしい甘みも魅力的。秋の味覚を代表する栗には様々な効能があり、産後の体調管理にも役立ちます。まずは栗を安全に楽しむためのポイントを詳しく見ていきましょう。

授乳中でも栗は安全に食べられる

母乳育児中でも、栗を食べることは問題ありません。栗に含まれる栄養素は、むしろ産後の体作りに役立ちます。特に糖質とビタミン類が豊富なため、日々の子育てで使うエネルギー補給源として最適です。また、母乳の質に悪影響を及ぼすという心配も不要です。

栗に含まれる栄養素は母乳を通して赤ちゃんに悪影響を与えるものではなく、むしろママの体力回復を助けてくれます。産後は特に疲れやすいため、エネルギー源となる食材を摂ることが大切です。栗のホクホクとした食感と自然な甘みは、心身ともに疲れている時の小さな楽しみになることでしょう。栗に含まれる食物繊維は便秘予防にも効果的で、産後の体調管理にもぴったりです。

栗は産後の疲労回復を助ける食材として昔から重宝されてきました。
特に和菓子としての栗の甘露煮は、産後のお祝いに用いられることも多い伝統食材です。

栗に含まれる栄養素

栗にはビタミンB群が豊富に含まれており、日々の体調管理をしっかりサポートしてくれます。中でも、糖質をエネルギーに変換するビタミンB1、皮膚や粘膜の健康維持に欠かせないビタミンB2、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6は、授乳中の体調管理に特に重要な栄養素です。

栗100グラムあたりには74〜100μgの葉酸が含まれています。葉酸は細胞の再生と修復に関わる重要な栄養素で、産後の回復期に特に必要とされます。また、カリウムも豊富。むくみの解消や血圧の安定にも役立ちます。さらに、ビタミンCも含まれており、疲労回復や免疫力の向上にも効果があります。鉄分も含まれているため、産後の貧血気味の状態にも優しく作用するでしょう。

授乳中の栗の適量は?

栗は栄養価が高い反面、食べ過ぎには注意が必要です。1日の目安は約100g、大きめの栗で5粒程度です。間食として食べる場合も、この量を超えないように気をつけましょう。

栗は糖質が比較的高い食材のため、食べ過ぎると血糖値の急上昇を招く可能性があります。また、消化に時間がかかるため、一度にたくさん食べると胃もたれの原因になることも。特に産後は胃腸の調子が不安定になりがちなので、少量ずつ食べるのがおすすめです。

食べ過ぎは胃もたれの原因になるだけでなく、消化不良を起こして母乳の出にも影響することがあります。
特に産後間もない時期は、消化機能が完全に回復していないことも多いので注意が必要です。

授乳中の栗を安心して楽しむには?

栗を美味しく、安全に楽しむためのポイントをご紹介します。適切な量と食べ方を知ることで、より安心して栗を取り入れることが可能です。栗の選び方から保存方法、そして食べるタイミングまで、細かく解説していきます。

糖質の摂りすぎに気をつける

栗は甘みが強く、糖質が豊富な食材です。栗100gあたりの糖質は約36.5gと、決して少なくないため、食事の直前や直後の摂取は避け、食間に少しずつ食べることをおすすめします。また、他の糖質の多い食べ物と組み合わせる場合は、全体量に気を配ることが大切です。

特に和菓子として甘く煮た栗を食べる場合はさらに糖質量が増えます。授乳中は特に、急激な血糖値の上昇と下降は避けたいところ。栗を食べる際は、タンパク質や食物繊維が豊富な食品と一緒に摂ることで、糖の吸収をゆるやかにすることが可能です。例えば、茹でた栗と一緒にナッツ類や低脂肪のチーズを少量食べると、栄養バランスも良くなります。

空腹時に栗だけを大量に食べると、消化不良を起こしたり急激な血糖値の上昇を招いたりする可能性があります。

保存方法にも気を配る

新鮮な栗を長く楽しむためには、正しい保存方法を知っておくことが重要です。茹でた栗は冷凍保存が可能で、約1ヶ月は美味しく保存できます。必要な分だけ解凍して食べることで、食べ過ぎを防ぎながら、長期間楽しむことが可能です

生の栗は室温で長期保存できないため、購入後はできるだけ早く調理するか、適切な方法で保存する必要があります。冷蔵保存する場合は、乾燥を防ぐために新聞紙などで包み、野菜室で保存すると約1週間持ちます。栗の鮮度を見分けるには、ずっしりと重みがあり、ツヤのある栗を選ぶのがポイントです。イガに入ったままの栗の場合は、イガがしっかりと閉じているものを選びましょう。

冷凍する前に完全に冷ましてから保存袋に入れることでより長持ちします。
また、1回分ずつ小分けにして冷凍しておくと、必要な分だけ使えて便利です。解凍後の栗は当日中に食べきるようにしましょう。

衛生面に配慮する

栗を調理する際は衛生管理が特に重要です。まな板や包丁、鍋などの調理器具は入念に洗浄・消毒しましょう。赤ちゃんの健康に直結する問題なので、手洗いも徹底的に行うことが大切です。

授乳中のママの体調は赤ちゃんにも影響します。食中毒などの症状が出れば、母乳を通じて赤ちゃんに影響する可能性もあるため、食材の扱いには細心の注意を払いましょう。栗を調理する前は石けんでしっかり手を洗い、調理台も清潔に保ちます。特に生の栗は土付きで販売されていることも多いため、しっかりと水洗いすることが大切です。

カビが生えた栗や変色している栗は、絶対に食べないでください。食中毒の原因になる可能性があります。
少しでも怪しいと感じたら、迷わず処分しましょう。

栗を使った簡単レシピ

栗を使った美味しいレシピをご紹介します。栄養バランスを考えながら、手軽に作れるメニューばかりです。授乳中は特に時間が限られているものですが、シンプルな調理法で栗の美味しさを存分に楽しめるレシピを集めました。栄養価も高く、体に優しいメニューで、忙しい育児の合間にほっと一息つける時間を作りましょう。

栗の甘露煮

伝統的な甘露煮も、工夫次第で授乳中でも楽しめます。甘さを控えめにすることで、より安心して食べられますヨーグルトやナッツと組み合わせることで、栄養バランスも良くなります

【材料(4人分)】
・栗:20個
・砂糖:100g(通常の半分程度)
・水:300ml
・はちみつ:大さじ1(砂糖を減らす分、自然な甘さを補充)
・塩:少々

【作り方】
1. 栗はよく洗い、鬼皮を包丁で切り込みを入れてむきます。
2. 鍋に水と栗を入れ、15分ほど茹でて渋皮を柔らかくします。
3. 茹で上がったら栗を取り出し、熱いうちに渋皮をむきます。
4. 新しい鍋に水、砂糖、はちみつ、塩を入れて沸騰させ、渋皮をむいた栗を加えます。
5. 弱火で30分ほど煮詰め、栗に味をしみこませます。
6. 火を止めて一晩置くと、さらに味がしみ込みます。

この甘露煮は砂糖を控えめにしていますが、はちみつを加えることで自然な甘さが楽しめます。また、栗の風味をより引き立てるために、少量の塩も加えています。せっかく手間をかけて作るなら、より体に優しい甘さに調整するのがポイントです。冷蔵保存で5日程度、小分けにして冷凍すれば約1ヶ月保存可能です。

栗とさつまいものパウンドケーキ

手作りスイーツなら、材料にこだわることができます。新鮮な栗とさつまいもを使うことで、素材本来の甘みを活かせます。また、砂糖の量を調整することで、より健康的なおやつになります。

【材料(1本分)】
・薄力粉:150g
・ベーキングパウダー:小さじ1
・無塩バター:80g
・てんさい糖(または砂糖):80g(通常より2割減)
・卵:2個
・牛乳:大さじ2
・バニラエッセンス:少々
・茹でた栗:8個(5個は刻み、3個は飾り用)
・茹でたさつまいも:中1/2本(1cm角に切る)
・シナモン:少々

【作り方】
1. オーブンを170度に予熱します。
2. バターを室温に戻して柔らかくし、てんさい糖を加えてクリーム状になるまで混ぜます。
3. 卵を一つずつ加え、その都度よく混ぜます。
4. 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい、生地に加えて混ぜます。
5. 牛乳とバニラエッセンスを加えて滑らかになるまで混ぜます。
6. 刻んだ栗とさつまいもを加え、優しく混ぜ合わせます。
7. パウンドケーキ型に生地を流し入れ、上に残した栗を飾ります。
8. 170度のオーブンで45~50分焼きます。

このパウンドケーキは、砂糖を控えめにして栗とさつまいもの自然な甘さを活かしています。シナモンを加えることで、より風味豊かに仕上がります。栄養価も高く、おやつとして取り入れやすいレシピです。冷凍保存も可能で、スライスして冷凍しておけば、食べたい時に電子レンジで温めるだけで楽しめます。

精製された砂糖よりも、てんさい糖やきび砂糖などのミネラルを含む自然な甘味料を使うと、栄養価がアップします。量も通常より2割程度減らすのがおすすめです。

栗と鶏肉の煮込み

栄養バランスの良い煮込み料理は、授乳中のママにぴったりです。鶏肉のうま味と栗のホクホク感が絶妙にマッチします。食材の下処理をしっかり行い、十分な加熱を心がけましょう

【材料(4人分)】
・鶏もも肉:400g
・栗(皮むき):12個
・玉ねぎ:1個
・にんじん:1/2本
・しめじ:1パック
・醤油:大さじ3
・みりん:大さじ2
・酒:大さじ2
・砂糖:小さじ2
・塩:少々
・こしょう:少々
・サラダ油:大さじ1
・水:200ml

【作り方】
1. 鶏もも肉は一口大に切り、塩こしょうをふっておきます。
2. 玉ねぎとにんじんは食べやすい大きさに切り、しめじは石づきを取りほぐします。
3. フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉を皮目から焼きます。両面に焼き色がついたら一度取り出します。
4. 同じフライパンに玉ねぎを入れて炒め、透き通ってきたらにんじんとしめじを加えて炒めます。
5. 鶏肉を戻し入れ、栗も加えます。
6. 酒、みりん、醤油、砂糖、水を加え、蓋をして中火で15〜20分煮込みます。
7. 最後に塩こしょうで味を調えます。

この煮込み料理は、タンパク質と野菜をバランスよく摂れる一品です。鶏肉は疲労回復に効果的なビタミンB6が豊富で、授乳中のママの体力回復をサポートします。また、栗と野菜の組み合わせで食物繊維も摂れるため、便秘予防にも役立ちます。冷蔵保存で2〜3日持ちますので、作り置きしておくと忙しい時に重宝します。

まとめ

栗は授乳中でも安心して食べられる優れた食材です。適量を守り、衛生面に気を配ることで、より安全に楽しむことができます。栗に含まれるビタミンB群や食物繊維は、産後の体調管理に役立つ栄養素です。1日の適量は約100g(大きめの栗で5粒程度)を目安に、食べ過ぎには注意しましょう。

特に授乳中は体調管理が赤ちゃんの健康にも直結するため、食材の選び方から保存方法、調理法まで細かく配慮することが大切です。栗を使ったレシピも、甘さを控えめにしたり、他の栄養素とバランスよく組み合わせたりすることで、より健康的に楽しむことができます。

また、万が一食べた後に体調の変化や赤ちゃんの様子に変化があった場合は、すぐに摂取を中止して様子を見ましょう。何か不安がある場合は、かかりつけの医師や助産師に相談することも大切です。栄養豊富な栗を上手に取り入れて、健やかな授乳生活を送りましょう。妊娠サポートナビ.comには授乳中の食事や栄養管理に関する記事もたくさんあります。ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。

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